神無月の三 / ちひろちゃん個展 【distance・・・】

●10月某日: ちひろちゃんの初めての個展『distance・・・』を見に、アレア・コーヒーへ。今日は唯一、カレーを出す曜日だとかで(海軍?)ありつけた。スパイスたっぷりでめちゃくちゃ美味しい! カレーが美味しい店がなんて多いんだ~! しほちゃん、にきちゃんから、子どもちゃんの学校のびっくりする話を聞く。「私に何ができるのか?って結局、読み聞かせボランティアだよな~って」というしほちゃんの結論に大いに頷く。さてメインのちひろちゃんの写真。

facebookより)

ちひろちゃん初めての写真展、【distance・・・】を見に行きました。
関係ないけど、会期中に写真や感想をSNSにアップするのためらってしまうんですが、これって古い考え方なんでしょうね~。これから行く人の先入観になるんじゃないか?って思っちゃうんだもん。自意識過剰か…笑
そんなこんなで、会期も終わったので安心してネタバレも書けますw

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タイトル何にしよう~?
ってけっこうギリギリまで悩んでたみたいだけど、
【distance】にしたと知ったとき、彼女の写真のイメージにあまりにもぴったりで、
やっぱりちひろちゃんすごいと思った。

ちひろちゃんが撮る、自分の子どもや日常の写真は、SNSにいろいろあがってくる(ええ、私もあげてますよ…)我が子の写真とは、やっぱり全然違う。

「撮り方がうまい」とか「綺麗」だけじゃなく、なんと説明したらいいのかな・・・
と長年思ってたけど、
これからは【distance】の一言で表現できます(笑)。

距離感。

私はちひろちゃんと母親歴がほぼ一緒なんだけど、母親にとって、小さい我が子はやっぱり特別なんですよ。

「私の」かわいい小さな子。
自分と同一視しちゃうっていうのかな、そういう感覚がどこかにあるんですよ。
客観的な視点なんてほぼほぼゼロなんですよ。

それって母親の本能的な感覚でもあるんだろうけど、ある意味とても危険だなとも思っていて、
子どもを「私のもの」にしてしまわないように気を付けてるんだけど、
時々いやおうなく、自分の中に母親のエゴエゴしさを感じて、ふぅ、となる。

ちひろちゃんの写真は、その視点から離れている。
だから、見てるととてもすがすがしい。

子どもは、その子でしかない。
毛布や、洗濯物や、食べこぼしや、おむつや、
そういう、生々しい生活にまみれて育っているけど、
大人の手がなければ生きていけないけど、
親の都合とか全然関係なく、ただそこに生きてるんだよなと思う。

子どもが笑っても、泣いても、何をしても、
母親の心は何かしら揺さぶられる。

かわいいね。おもしろいね。どうしてそんなにグズグズするの。こんなに大きくなって。

でも、子どもには、そんなの関係ない。(小島よしお懐かしい…)

親を喜ばせるためでも、悲しませるためでもなく、写真を撮られるためでもなく(笑)
ただ、今そのときを。

半分以上は、撮影した当時から、SNSで見たり、
「ママじゃない私、ポートレート」でも使わせてもらったりして知っていた写真だけど、
壁一面(正確には二面)に並べて展示されているのを見ると、
ちひろちゃんの写真のカラーがくっきり立ち上がってきて、迫力あった。
ちょっと、うっすら怖いとすら思った。

子どもを育てるって、楽しくて面白くてめんどくさいけど、
この良くも悪くも純粋な魂に、少なからず自分という親の色をつけちゃう、
どこか怖いことだとも思ってて、
壁一面の子どもたちから、そのことを強く意識させられた。

なんにせよ、こういう「突き放した距離感」で我が子を撮れるのって、すごい。
でも、アーティスティックなっていうの? そういう部分は半分で、もう半分は、10年、20年経って見てみると、やっぱり「うちの家族アルバム」なんだろうな~とも、ちょっと思った。
何かと「半分/半分」で考えるのは、朝ドラ脳です。
ええ、『半分、青い』ロスなのです(笑)

でも、「半分はこうだけど、もう半分はこう」って、すごく便利だし、複雑な世界を肯定する祝福なんじゃないかと思ってる。
……関係ない話になってしまった。

写真家でなく、友人としてちひろちゃんに出会い、また「ママじゃない私 ポートレート」という企画を一緒にやってきた自分としては、「よくぞここまで・・・!!」みたいな感動もあったし、
レイアウトがんばったね!とか、形の違うパネルたち、ちゃんと綺麗に並べれたね! パネルサイズの計算あってるよ! とか思ったりもしました(笑)。

会場のアレア・コーヒーは金曜日がカレーの日だそうで(海軍?)。スパイスがパンチある、すっごく美味しいカレーもいただきました!

個展って、すばらしい自己表現。
ちひろちゃんは、これからも、まだまだ底知れない自分を探していくでしょう。

むっちゃんにも会えた! 夜ごはんは夫の案で、たこ焼き~。子どもはタコを食べないので、ソーセージとかチーズとかを入れて焼く。んまーい!