卯月の一 / 木村草太さん講演

●4月某日: (facebookより)

報道ステーション』への出演などでもおなじみ、気鋭の憲法学者・木村草太さんの講演を聞いてきました!
那珂川町の伊藤智子さん、お誘いありがとうございました。会場の福津市中央公民館、立派で、かつ気持ちのいい施設。もうすぐボランティアセンターもオープンするようです。車の中からしか見られませんでしたが、西郷川(かな?)の河川敷に整備された遊歩道に並ぶ若い桜の木々の初々しい満開の様子が、町の未来を象徴しているようでした~。

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600人収容のホールのどこに着席するか、熱く迷う。あ、伊藤さんと私には「薄く広いミーハー」という共通点があるのでね、1列めに座るか2列目に座るかという選択肢ですw

「1列目だと、首が痛くなるんじゃない?」
「でも、2列目に座って、真ん前にとても大柄の方が来られたらどうする?」
「1列目だったら、終わった後サッと写真撮影お願いできるんじゃない?」
・・・結局、最前列のど真ん中に座りましたよ☆
 
さて木村さんの講演。著書『憲法という希望』に書かれていたように、

『「国家権力がやりがちな失敗」を防ぐために作られているのが立憲的な憲法だ』

という話を、よりわかりやすく【張り紙の論理】として説明されていました。
小学校に「廊下は走ってはいけません」という張り紙があるのは、これまでに誰かが廊下を走って危険な目にあった歴史があるから。

それと同じように、
1.軍隊と戦争をコントロールしよう
2.人権を保障しよう
3.権力を分立させて独裁を許さない

という憲法(日本に限らず各国の近現代憲法も骨子は同じ)も、歴史上の失敗を踏まえての「張り紙」なのだ、と。

日本国憲法の第一章がなぜ「天皇」についてなのか?も、この【張り紙の論理】で説明されると腑に落ちます。しかも、米英独仏など、諸外国の憲法の第一章を紐解きながら話してもらえて、めちゃくちゃ面白かった!

ちなみに、勤めている大学で憲法学の講義の最後に試験を行うと、
・いわゆる「戦争の放棄」を謳うのは「第○条」、という穴埋め問題は8~9割の正解率
それに比べて、
・第一章「天皇は日本国の○○である」の穴埋めは99%の正解率なのだそうです(*_*

そのほか、緊急事態条項について、参議院選挙の合区問題について、教育無償化についてなど、どれもわかりやすい指摘でした。
特に、「たとえ四年制大学を無償化しても、本質的な貧困支援にはならない」という話には激しく納得。

9条については、安倍さんが言い出したいわゆる「加憲案」を「特に深い考えがないもの」との明快な分析。
こちらは、真夏の水分補給・熱中症・水筒の比喩で説明されました。

9条の改憲案は様々あれど、いずれも「国民投票で可決される見込みが低い」また「2015年安保法案の違憲性を問う」ことになる。よって、「曖昧化作戦」を狙っているのが現状だと。その危険性をハッキリと明言されていました。

質疑応答では、木村さんの頭キレッキレぶりが先鋭化して表出し、善男善女の会場がオオオとおののく雰囲気もありましたが、1か月前、藻谷浩介さんの講演を聞いた際に質問できなかったのが悔やまれたので、思いきって挙手しました!!!

若い人たち憲法改正について興味関心があるのでしょうか? どこから話を始めると反応してくれるでしょうか? 大学等で若い人たちに接しておられるので感触や考えをうかがいたい」
思いのほか丁寧に、熱心に答えてくださってうれしかったです~ 時間的に最後の質問だったので、全体のまとめも含めて回答してもらえたのかもしれないけどw 

めっちゃ目を見て答えてもらえて(最前列に座っていてよかった!)、ミーハー心が超みたされましたよ~!ちょっといい加減長くなって書き疲れてきたので、いただいた回答は明日にでもコメント欄に書きますね…。

講演に先立って行われた弾き語りライブ。すごいエンジェルボイスで癒されました。最後の3曲目、主催団体の方がハープで参加されたのもとてもよかったです。この方は続いて博多にわかも披露され、多芸ぶりにびっくり。

聴衆は、私や伊藤さんも最若手って感じ。木村さんは私より2才若いし(でも首都大学東京の教授!!)、お子さんもいらっしゃるので、若い人や子育て世代にもたくさん聞いてほしいなあ。さすがにお話上手で、わかりやすい上に随所で笑いも起きていました。

そうそう、森友問題、しかも先週の佐川氏の証人喚問についてもしっかりと言及されました。
その内容は、木村さんが連載をもっている沖縄の地方紙『沖縄タイムス』に詳しいので、リンクを貼りますね。
www.okinawatimes.co.jp/articles/-/230982
※木村さん著書【憲法という希望】の感想は、以前コチラに書いています ↓↓

emitemit.hatenablog.com

 

往復の車中では、伊藤さんや市民ネット那珂川の今後の話、昨今の政治の話、家族の話、個性学の話etcで盛り上がった。私と伊藤さんとは個性学でいうと同じ個性を持っている!(人志向、配慮型) で、この個性は「屍」「墓の下」だといわれたんだけどw 伊藤さんと話していて、なんだか腑に落ちた。

サクと夫は、幼稚園の家族お花見会に行ったとのこと。夫、毎週花見弁当作りおつかれさまですw 夫もお父さんたちとの異業種交流会を楽しんだようでよかったよかった。夜ごはんは肉わかめうどん。ブロッコリーとトマト。