5歳児って何さ、大人になれよ

 facebook見てたら、「男はみんな5歳児である」と思って生きれば、多くの問題は解決する」って記事へのリンクが流れてきた。


タイトルを見て、「男は5歳児だから、家事育児を手伝わず自分の好きなことばっかりしててもしょうがない…」 ぐらいの内容は想像したけど、そんなもんじゃなかった! 

・「男は女子力発電を必要としてるから、あなたが発電所になってあげないと、お金を払ってでもよその発電所に行く」とか、

・「5歳児を10歳、15歳と育てようと思ってはダメ。男は永遠に5歳児」とか、

・「そう思えない、ではなく、そう思う心をあなたが育みましょう」とか、

もう目を覆うような、めまいがしてくるような内容だったんです・・・。

 ◆以下、facebookの投稿コピペ)

 ちょっと待って、としか言いようがない。
こういう言説は、この記事に限らず昔から多いけど。「夫ではなく我が家の長男だと思ってる」とかさ。

5歳児の部分があってもいい。好奇心旺盛とか。エネルギッシュとか。
私にだって永遠の14才女子の部分はあるよ。最近はNHKドラマ『みをつくし料理帖』の森山未來にキャーキャー言うたり。
(14歳が時代劇見るのかって? もちろん私は小学校時代から見てたともさ!)

でもさ、夫を5歳児と思って一緒に暮らすなんて、そんなこと薦めちゃいけない。
5歳児とセックスなんかできるかーい。
そして夫は子育ての最大の相棒であり、人生の伴走者。
5歳児に子育てができるか? 
年を重ねていく私の精神的パートナーになれるか? 無理だよね。

女性が、たとえばヤンキーみたいなカッコして、テキトーな食べ物を与えてしつけもせずに子育てしていたら、子どもほったからしで居酒屋で飲んだりしてたら、
「子どもが子どもを産んで育ててる」って非難されるというのに。

なぜ、女性という性に生まれただけで、
結婚して子どもを持ったときに、
夫5歳児の子育てまで自分ひとりでやらなければならないの? 

しかも、その夫5歳児は、家の外に出たらいっちょまえに
「稼いで家族を食わしてる立派な社会人です」
みたいな顔してるんやない?

一緒に育て、一緒に悩み一緒に楽しむために結婚するんではないの?
男は、仕事が大変だから、心に少年性を持っているから、
ままならない子育てと終わらない家事で疲れた女性に世話をかけてもいいのか?
女だけが大人にならなければならないのか?
そんな諦めや、許容を子どもに教えるの?

世の中には、5歳児でしかない夫さんが少なくないことも知っている。
現実問題、「しょうがない、5歳だから」とでも思わないと、
とてもじゃないけど毎日やっていけない妻がたくさんいるだろう。
本当に胸が痛む。

だけど・・・だからこそ、周囲の私たちは、私たちの社会は、
5歳児の夫を許しちゃいけないんじゃないだろうか?
大人になれよ、妻の子どもじゃなくてパートナーになれよ、と
促さなきゃいけないんじゃないだろうか?
5歳児の夫を、子どもたちの世代に再生産しないためにも。

小島慶子さんがtwitterでリンクを貼っていた。
https://www.respect.gov.au/what-can-i-do/stop-the-excuses/
オーストラリア政府のHP。

大人が口にする「男は永遠に男の子だもの」は子どもたちにどんな思い込みを与えるか。
それは結果としてDVやモラハラを正当化する言い訳になる、とハッキリ書いている。

苦しんでいる女性に対して、「しょうがないよ、5歳児だから」というのはやめよう。そんな考えがまかり通る世の中をやめよう。

あなたの苦しみは、あなたが狭量だからとか、
男をうまく転がす女子力が低いからとかじゃなくて、
「あなたは悪くない、あなたの苦しみは本来、解消されるべきものだ」と言おう。