『ごちそうさん』 第17週 「贅沢はステーキだ」
#ごちそうさん 今日から戦争編ですね。昭和15年。資材の不足、節米料理、薄まるコーヒー、肉なしデーと闇取引、婦人会の愛国運動、おでん皇国戦記、ご出征、半鐘に万歳、そして源ちゃんに赤紙…月曜にこれだけ詰め込まれてるんだったか。「めっぽう元気な大阪のおばちゃん」の戦記が始まった。
#ごちそうさん 戦争編初日に「命がけ」という言葉が何度か出てくる。「今は心を合わせて」「(銃後の節約は)人として当たり前」 何もかも、深く考えず、自然な心持ちであり善意で、他人事なんだよねえ…。小市民の姿が活写されてて、抉る。
め以子の他人の人生を消費して、そのドラマに勝手に感動して陶酔してる感。痛烈な風刺だよなー。いや、風刺というか、たぶんいつの世も対象は違えど多くの人が陥りがちの無意識の、でも薄気味悪い娯楽。それをヒロイン自身でやっちゃうのが凄いよなー。 #ごちそうさん
#ごちそうさん 兵役逃れだと思い込んで心配するのは「おめでとう」「立派なこと」と口では言いながら、心では反対のことを思ってる証拠だよね。「しょうがない、みんな我慢してるんだから」これこそ呪いの言葉だな、今も昔も。我慢できてしまう人にとっても、我慢できない性分の人にも、毒になる
さて、代用品エピソードといえばとと姉ちゃんですよ!と懐かしく思い出しながら見た今日の #ごちそうさん ですこんばんは。代用品って愛情とか強い思いが込められるものなんだな。コーヒーや苺、すばらしい本物に近づけたいと思うから代用品は進化する。それを知っているから、代用品は沁みる
「個人的に済ませましたから」も小賢しいんだけど、さらに「僕は代用品かもですね」と口に出しちゃう小っちゃさが悠太郎やね! そう、あんたは果報者な代用品ですよ。「食べさせてもらって食べさせて」という、め以子幼少期の根幹は、あんたと家族にずっと注ぎ込まれてきたんだから #ごちそうさん
#ごちそうさん オリンピック中止もさりげなく盛り込んでたし、「公定価格で売るくらいなら軍に買い取ってもらうわ」こんなセリフ書けるの、さすがだなあ。戦争で経済がうまく回らなくなっていく中で、目先の益のために「官より軍」になる人々(団体)もいて、そういうのも戦争を加速させるんだよね
無邪気に旗振って出征を見送り、流行に乗って節米料理に励み、流行の精神にも則って「心を合わせて銃後を守る」なんて食卓でも一席ぶってたのが、源太・苺・砂糖と自分の大事なものを取り上げられて事態の尋常でなさに気づく。私たち小市民の姿だよね…。ものすごく批評性のある脚本だ。#ごちそうさん
食材が喋り出すのは、食べ物が命を持っているからだね。命を奪って食べて命をつなぐ以上、おいしくいただくのが筋なんだね。死んだようなものを食べたら死んだように生きなきゃいけなくなる。解体ほやほや加工なし、みたいな巨大な生肉は命そのものなんだろうなあ #ごちそうさん
ステーキも、悠さんの浪速商人の心意気!のシーンも気持ちよいんだけど、2度目を見るとラストシーンの閉そく感がしんどいな。美味しいものへの欲望も地元の文化への誇りも、個人レベルの頑張りでは結局、国や時代に飲み込まれていく。どうしたらよかったんだろう。#ごちそうさん
ふ久の大きな目、黒目は真っ黒で白目は真っ白な若さと、母をまっすぐに見つめる強い視線がすごく印象的。ふ久の中にははっきりした核があり、でもまだ若いから、世の中のいろいろと折り合わず疑問を持ったり嫌気がさしたり揺れたりする感じが、セリフは少なくてもよくわかる #ごちそうさん