長月の十五 ・ 神無月の一 / 日田へ

●9月某日: 今日も雨・・・。よく降る。とと姉、ラス前。すばらしくて泣く、そして笑う。高畑充希以上の私好みの朝ドラヒロインに当分出会える気がしない! 

さて今日は夫が午後休。納豆チャーハンできた瞬間に帰ってきた。引き続き雨で、車で幼稚園の迎えに行ってくれる。近所の友だちも一緒に送っていく。いったん帰って、準備して、3時ごろ家を出て日田温泉へ。車中、ハイテンションでしゃべりまくっていたサクは45分ほどで力尽き睡眠。金曜日の昼下がりだもんね。私は出発したすぐから眠くてたまらなかったが、サクの相手をしてたらだんだん眼が冴えてきた。

三隈川沿いの温泉宿に到着、幅広の川には屋形舟がずらりと並んでいる。

「雨があがったから舟が出ることになりましたよ」と名物の鵜飼いの舟について教えてくれる。風情だ。川沿いを散歩してトビウオのように水面を跳ねる小さな魚や、黒いヒラヒラした羽のなんとかトンボに目を奪われたりしながら公園に向かって歩いていたら再び雨が降り出し、走ってホテルに戻った。

家族風呂(露天で2か所、蚊に刺される)のち、部屋で夕食。鮎の塩焼きと小鍋をあたためて食べるすき焼きという川そばの温泉宿の鉄板メニューのほか、存外に肉厚の刺身、そして変わったところできびなごとごま豆腐の天ぷらが美味しかった。ビールをほどほどに飲んで、ちょっとがんばって起きてたサクを寝かしつけるのと同時に夫婦して寝てしまう。


(初めてのダイヤル式電話におっかなびっくり) 


●10月1日: 温泉宿で起床、窓からの朝の景色が素晴らしい。少し曇っていて、集落の背後の山に雲がかかっているのもいい。男女に分かれて大浴場へ。あとから部屋に戻ると、ルンルンで入っていたらしいサクがのぼせてダウンしていた。

というか、なんとなく起きた時から少し様子がおかしかった気が・・・? 「とと姉ちゃん」最終回(あーもうすばらしかった!)を見届けて朝食を食べに行くが、何も食べたくないと水のみ。私たちも急いで食べ終えて、チェックアウトの時間まで部屋でごろごろする。


(日田はひな飾りの街。ホテルのロビーには一年中、さげもんが飾られている)

車でちょっと走って豆田町に移動、お腹がすいてきたサクが言うので天然酵母のパンのお店(薫長酒造がやってるらしい)でブランチ、私たちはコーヒーを。さすがにすっごくうまくてサクのテンションもあがり、そのまま豆田散策。とはいえサクの体調を見ながらでゆっくりはできなかったけど、スタンプラリー目当てに入った歴史資料館(江戸期:旧家中村邸~昭和初期:古賀病院)やら、天領日田資料館やらすばらしかった。咸宜園の廣瀬淡窓はもちろん、書家や画家の作品も収められていたが、江戸の三大農学家のひとり大蔵永常の著書や、秀吉による朱印状や、三隈川の治水のための図、ほかに江戸期の借用書や土地売買証書など実用的な文書・図面などがたまらんです。

豆田は全般に古い建物が本当にたくさん残っていて、15年ぶりくらいにちゃんと歩いたけどかつてよりずっと面白い気がしたし観光客へのアピールもよくされていた気がした。

水がおいしいところなので、酒造のほか、味噌や醤油のお店も多くて、試食(試飲?)させてもらった味噌汁があまりに美味くて、夫と協議した結果「買う?」「誰に?」「うちに!」「だな!」ってことで自宅用に良いお味噌を買ったり。


(味噌と醤油のお店には、お雛様ギャラリーコーナーも。高貴な古今雛。)

15年前に来た時、超怪しげで、それこそ遣り手婆ぁみたいに思えたおばちゃんが古く生々しい春画をこっそり見せてくれたお店は・・・もうどこかわからなかった。

さて、うなぎ屋さんで焼きうなぎおにぎりを調達し、朝倉のほうの低山にちょっと登る予定だったのだが、それを楽しみにしていたサクが、また元気なくなってる。やめとこか?と聞いてみると青い顔で「うん」。はたして、その5分後にリバースしたよね…。車中だったんだけど、すべて受け止めることができて内心とってもホッとしました。

するとスッキリしたようで、すぐにうとうと、眠り始め、車は日田ICから帰路についたんだけど、その5分後、猛烈な雨が降り出した。視界が真っ白で前の車も見えにくいほどで、だいぶ怖かった。まあ運転してる夫は落ち着いてたけど。山登りどころじゃなかったっすね。2時ごろ帰宅して、まったり。といっても、とと姉ちゃんの最終回について胸いっぱいの思いをツイートし続けたりしてたんですけどねw 

夜ごはんは、イカのパスタ、地鶏グリル、キャベツとインゲン、オクラ、そして天然酵母のパン。サクもよく食べた。「ブラタモリ佐渡の回を録画で。そりゃ佐渡の金山がすごかったのは知ってるけど、あんなにも栄えていたとは! Nスペでディーン・フジオカがナビゲーターやってたティラノサウルスの特番も見た。サクのために録画したんだけどすごく面白かった。私らが子どもの頃・・・30年前のイメージとは全然違ったりする。なんたってティラノサウルスの全身は羽毛に覆われているのだ!