水無月の十五 / 新聞書評欄

●6月某日: 義実家で起床。朝ごはんを食べて、義父の畑へ(っていうか庭ですが)。じゃがいも、ピーマン、きゅうり、ニラ、大葉を採らせてもらう。先に行っていたサクが、畝に植えられた葉っぱを見て、(まだ実がなっていないものについても)「これはピーマン、これはトマト、これはナス・・・」などひとつひとつ教えてくれる。目の前では田植えが終わっていて(これは別のお宅の)、たっぷりと水をたたえた田んぼにはおたまじゃくしやタニシがいーーーっぱい。おたまじゃくしは、概ねもうかなり大きくなっていて、足が出てきていたり、上半身(?)が緑色になっているものも。サク、つかまえる勇気は出ないが、観察には余念がない。小枝でツンツンしたり。

サクがじいじ・ばあばと散歩している間、今日も新聞を拝見させてもらう。毎日と日経の2紙。日曜日の新聞は書評欄、俳句・短歌の読者投稿欄が大きな見どころなのだが、ほかにも目を引く記事がたくさんで最後は首が疲れるくらい。今年は、どの新聞でも先の戦争に関する記事がとりわけ多く、今は時期的に、沖縄の不発弾についてや、福岡大空襲を経験した人の証言も載っていた。

作家の大崎善生が最晩年の老母との日々を書いたコラム、よかった。蛭子能収が語る「自由について」。18歳で町の看板屋に就職してから、仕事が終わり寝るまでの毎日3-4時間が楽しみで仕方なく、その時間に何をしようか仕事中から毎日ずっと考えていた、自由とはそれほど得難くすばらしいものだ、と(その「したいこと」がほぼパチンコだったと悪びれず書いているのがまた良い)。

ヤシ酒を飲むサルの発見についての記事。普通、野生のサルは地上に落ちて腐り、発酵がすすみアルコール度が高くなった古い果実などは食べない。しかし、人間の祖先は、そうしたものも積極的に取り込んでいったものと思われる。野生で自主的に酒を飲むサルの発見は人間の進化の解明につながるかも・・・と。酒飲みとして超気になります! その他、中田英寿がなぜか「パッションをもって」日本食を世界に広める活動をしていて、インタビューに答えていたり。そして書評つきで紹介されていた新刊本よりももっと読みたいと思ったのは、広告欄に載っていた『BL進化論』なる書籍。BLには疎い私だが、“三浦しをん絶賛”のフレーズでこの本を完全に信用した。

お昼ごはんをいただき、庭で水鉄砲で遊んだりしたあと、辞去。途中まで運転の練習しながら帰る。1車線の1本道で「交通の波に乗って車を転がす練習」。免許を持っている人がやる練習じゃないような気がするが(笑)夫のアドバイスを聞きながら運転しているとあんまり上手で、もしや助手席の足元にもブレーキがついてるんじゃないかと思うほど。この人、教習所の先生、マジ向いてると思う。夜ごはんはニラ焼きそば、きゅうりの酢の物、トマト。