朔太朗的日常 :満3歳3か月 その1

●まあこれまでもそうだったけど、のんびり暮らしてます。週に一度の幼稚園プレクラス(午前中)、二週に一度の育児サークル(午前中)。不定期に友だちと約束したり、母が来たり(こっちから行ったり)。そんなもん。予定は入れ過ぎない、タイトなスケジュールを避ける、なるべく、基本的に同じようなペースで過ごせるようにする(午前中は外、午後は家、昼寝の時間を設ける)。

●それが教育方針とかってわけじゃなくて、私の場合、結局それが、自分にとっても子どもにとっても平和なやり方だなーと思うのだ。なんせ、子どもの「サクちゃん、じぶんで、じぶんで」は広範囲に及ぶ。着ていく服や靴下は自分で選びたいし、着替えも自分でやりたい(時々、「ママ、てつだって〜〜〜」と甘ったれた声で頼ってくる)。脱ぐのも着るのもなんとか自分でできるけど、服によっては難しくて時間がかかる。トイレに行っては、拭いたり、流したり、補助便座を外して元の位置にするところまで自分でやりたがる。手を洗うのもバカ丁寧。水筒を用意しようとすれば、「こおり、いれたい〜」と言って、水筒の口に入れられるぐらいに小さい氷を探すのに夢中。お買い物メモもいっちょまえに書く(甲骨文字ふうの謎文字)。日焼け止めも、リップクリームも、私が塗っていると「サクも」と言ってやりたがる。どうかしたら、私の準備まで手伝ってくれる(ありがた迷惑w)。靴下やエコバッグなど用意してくれるのだ。

●公園に行って買い物して帰る、というだけの予定で外に出るまでだって、ずいぶんな時間がかかるのだ。プレクラスなど時間が決まっていて余裕がないとき、あまりにトロトロしてたりへたくそだったりで待ちきれなかったときは、遮ってササッと私がやってしまうこともあるけれど、そうすると、やはり面白くないらしい。「せっかく、サクちゃん、やったのに〜〜〜」とかって恨みがましく言うだけにとどまらず、「もう、おでかけしなーーーい」とか言ってふてくされてボイコットしたりもする。そうなると、ほんと、余計めんどくさい。やる気のあるときに、やりたいことをさせて、「できたー」って喜んで出かけるほうが、結果的に、お互いにストレスフリーなのだ。

●そうやって待つことで、家を出る時間は遅くなり、必然的に公園滞在時間が短くなったり、昼ごはんが遅くなったりはしてしまう。でも、それはそれでまあいいじゃないか、と思うことにしてる。大人にしたら、テキパキ準備をした場合より30分やそれ以上も時間がかかる、というのは非効率的なんだけど、そんなの子どもには関係ない事情だもんね。それに、身の回りのことはいずれ自分でやらなけりゃいけないんだから、そういうことが楽しい時期、やりたがる時期に訓練を重ねて上達していってくれれば、長い目で見たら効率的かもしんないし。もちろん保育園児なんかだったら、朝の準備をのんびり待ってやる余裕なんてないだろうけど、小さいころから保育園に行ってる子は、家で教えなくても、いろいろできるようになったりするよね。

●はっ、今書きながらふと気づいたけど、準備に30分長くかかるなら、子どもを30分早く起こせば良い話ではなかろーか。・・・・・。でもそしたら自分も今より30分早く起きなきゃいけないし、寝かしつけも30分早く・・・うん、無理だ。それはやめとこう(笑)。

●ともあれ、やりたいことをやってるときって一生懸命で、一生懸命な姿を見るって面白いもんである。出かける準備以外にも、雑巾を洗って絞って拭いて…とやるのも、米を研ぐのも、溶き卵を混ぜるのも、風呂上がりにタオルで拭くのも、ほんといろいろやりたがる。なんでもかんでも腰が折られるので「めんどくせー」ってなるけど、ふとその一生懸命さに目を留めると、「ははは」ってなる。

●まあ、そういう心構えではいるんです、って話で、現実には「めんどくせー」って思ったり「早くして」「ちょっと、じゃまじゃま」「あー、はいはい(棒)」って言ったりしてるんだけどね。しばらくそういう態度でいると、サクのほうも怒ったりふてくされたりするんだけど、そうじゃなくて、「ふぇっ・・・」て泣きそうになるときがある。そこでハッとして、抱っこしながら「あー、ごめんごめん。サクちゃん悲しかったね」と言うとこっくり頷き、「なんで悲しかった?」と聞くと「だって、・・・・・(以下、理由)」と説明する。「そうだよね。悲しかったよね。ごめんね。サクちゃん、○○したかったんだよね。ママちょっと忙しかったから/急いでたから。いいよ。やっていいよ」と謝ると、パッと顔が明るくなって、行動再開。言葉がよく通じるぜ・・・と感動する私。

●私と夫が家計の精算でお金をやりとしていると(週1くらいでやってる)、「サクちゃんも!」とものすごく欲しがった。10円、5円、1円はこれまでにもあげたことがあったけど、どうしても100円玉や500円玉が欲しいらしい(そっちのほうがいいモノ、って勘でわかるのよねw)。「じゃあ、100円もひとつだけ貸してあげるけど、これはとーーーーっても大事なものだから、遊び終わったからって、ポイってしとったらいかんよ。大事に片付けといて、ママが『もってきて』って行ったら、すぐ持ってきてね。できる?」と超真剣な顔をつくって言い聞かせて渡すと、サクも真剣に頷く。はたして、ひとしきり遊んだあと、ブロックで収納箱を作って、入れてた。しばらくしてから「はい、お金もってきてー」と言うと、飛んで取りに行ってる。まあ、そんな殊勝な態度もひと晩だけで、翌日にはうっちゃられてましたがww

●自分で服を着たり靴を履いたりした後で、「まえとうしろ、はんたいじゃない?」とか「くつ、はんたいじゃない?」と確認するようになった。

●夫もよく、弁当を詰めたり(自分の弁当は自分で詰める男)、料理したりの助手をさせている。彼も、「どうせ相手をしてやらにゃならんなら、ちょっとでも家事を進めたほうがいいし。ごっこ遊びやらに付き合ってばっかりより、疲れないし」ぐらい思ってるらしい。

●週に一度、2時間だけとはいえ、日に日に幼稚園に馴染んでる。母子分離して7,8回か? 迎えに行ったら「まだ かえらない」と言われた…。やっぱり、先生たちが、遊び相手をしたり、お友だちと遊ぶサポートをしたりするのがすごく上手なんだなーと思う。育児サークルでも、月齢の近い子同士で何やら楽しそうに遊ぶ姿がある。そこは幼い子たちなので、そのうち誰かがひとつの遊び(たとえばすべり台)に飽きて違うコーナー(たとえばシーソー)に行ったりするのだが、ふと見れば、今度はシーソーにわらわらと何人も集まっていたりするのだ。