葉月の九 /「ホットスポット」を子らに伝える福山雅治

●8月某日: 村上春樹のインタビュー集と同時並行で、過去の紀行文+日記ふうエッセイ「遠い太鼓」を読んでいる。1980年代後半、ヨーロッパのあちこちで暮らしていた村上春樹。再読だけど、すごく、すごーく面白い。

NHKで、福山雅治がやっている「ホットスポット」というドキュメンタリーを子どもたち向けに編集した番組を見る(録画)。

福山雅治が子供たちに贈る「生命の大切なメッセージ」。絶滅に瀕する生物が集中するホットスポットを旅する福山が旅で感じた事、考えた事を小中学生たちにたっぷり語る』(番組紹介より)。

スタジオに子どもたちが100人くらい来てて、福山に質問したり、福山が語りかけたりする。もともとは「龍馬伝」撮影終了の直後から始めた仕事で、そのタイミングだからこそ引き受けたのかもしれないが、絶滅危惧種の動物たちがいるようなホットスポットを旅してまわる、というだけで、ある意味、大儀な仕事である。文明的には不便なところに決まっているし。そのうえ、子どもたちとの番組までやるとは…! 福山って特に子どもが好きっていうイメージないっていうか、これまでも子ども向けの仕事をライフワークにしているってわけでもなく、初の試み。だって、コンサートやったら人を集めるし、ドラマやったら視聴率いいし、映画も売れて、ラジオの下世話さも息の長い人気で、そういうことだけでもかなりバラエティに富んだ仕事してるのに、こんなことまで! なんか、こういう、今なお、仕事の枠を自分で決めない感じが福山の魅力のひとつだなあと思う。どんな分野でも一流じゃないのにもてはされてることを鼻白む人もいるんだろうけど、私は、一流じゃないことを恥ずかしがらず、求められることをどんどんやっていこうっていう福山が好き。どんな仕事をやってても、態度がとてもナチュラルかつ大人だなーと感じるし。ひとつのことを極める人生はもちろんかっこいいが、そうじゃない人生にもかっこいいのはあるんだな!て思う。

●8月某日: あ゛づい゛。私の夏はほぼ終わったというのに(=世界陸上も終わったというのに)、いつまでこんなに暑いのであろうか? サクが「外で紙飛行機を飛ばしたい」というので持参して公園に行くが、誰もいない…。暑くなるまではあんなに盛況だった公園なのに…。みんなどこにいるの…。紙飛行機、飛ばし放題だよ…。そもそも、そんなに遠くまで飛ばないし…。折り紙も持って行っていたので、その場でも新しいのをいくつか折る。サク、なんかそれっぽく上手に折ってるのが面白い。パパがつくるのを見て覚えたのか? 私はサクに折り方を教授願う。すると「こうだよ。つぎは〜、こう」とやって見せながら、ちょいちょい「そうそうそう」「ママ、じょうずだね〜」「よくできてるよ」と調子のいい言葉を挿入。褒めて伸ばすタイプらしい。飲み会から帰ってきた夫と軽く二次会。