水無月の十五 / 初・母子分離

●6月某日: 幼稚園プレクラスの日。初めての本格的母子分離。先生に誘われたサクが、何人かの子と一緒に泥遊びのための水を汲みに行ったところでフェードアウトした。離れているのは正味1時間半で、うち行き帰りの時間を加味すると私のフリータイムは1時間弱(^^; とはいえ、子の様子が気になって何も手につかないのかな〜…と思いきや、意外にもワクワクしてる自分がいたのだった。幼稚園を信頼できてるってことだろうな。さて、迎えに行くと、子どもたちはおやつの食べ終わりからさよならの挨拶をするあたり。教室の外から我が子の姿を探していると、先に来ていたママさんが「ここ、よく見えますよ、どうぞ〜」と譲ってくれた。いたいた、サク、きょとんとした顔で座ってる。泣いてる子や、挨拶が終わるや否やダッシュで出てくる子もいる中、サクは最後のほうに、自分の手提げ袋を首にかけ、難しい顔で姿を見せた。先生が私に気づいて「サクちゃん、泣くことはなかったですよ〜とちゅう、拗ねたり怒ったりでした(笑)。でも、絵本の読み聞かせはよく聞いて、おやつもぱくぱく食べてましたよ」と教えてくれる。サクはママの姿を認めても難しい表情を変えず、しかし先生やお友だちに「ばいばい。ばいばーい」と大きな声で挨拶しまくり。帰り道にスーパーに寄るころになると、ホッとしたのか、やたらご機嫌のハイテンションになって、昼ごはんを食べ終わるくらいまで続いた。昼寝の前は一転してささいなきっかけで号泣。やっぱり刺激が大きくて興奮してるのね〜。

さて、我が家の平日19時はたいていNHKニュースを見ている。ふと夫が「子どものころは、この時間に親がこれを見るのがイヤだったけど、今になると気持ちがわかるな」と言う。んだ、んだ。高浜原発MOX燃料が運び込まれたニュースやってた。日本で使用済み核燃料をフランスで再処理して再び発電用の燃料にするってやつ。プルサーマル? 運転再開の目途はたっていないし、地元住民は運び込みに反対しているけど、国際法(?)で、各国、保有する核燃料の量はさだめられているので、日本由来の核燃料を大量に長く外国に滞留させておくことはできないらしい。ほんと、原発って、いろんな問題がある。淡麗グリーンラベルのロング缶をふたりで分けた後、夫がワインを開ける。「あらまー平日なのに?」と疑問を呈した舌の根が乾かぬうちにボトルは空になった。

●6月某日: 育児サークル。今日は特にイベントはなく、ホームベースの教室でおもちゃをたくさん出して、子どもは元気に、親はまったり過ごす。毎回、輪になってひとり一言ずつ挨拶する時間をもうけていて、いつもは子どもの紹介や近況などが話されることが多いのだが、今回は事前に、「ママご自身の紹介を」とお願いしていた。出身地や前職、趣味など、バラエティに富んだ内容になり、けっこう盛り上がったと思うし、興味深かった。子どもが生まれて、特に専業主婦だと、途端に「○○ちゃんのママ」スタンスオンリーになりがちだけど、みんな30歳以上なわけで(うちのサークルはね)、その月日に語るべきことがないわけがない。サークル時間が終わったあとも役員仲間の子などと1時間みっちり遊んだサク、帰り道で別のお友だちに会うと、その子とふたりして、見えなくなるまで延々と手を振りあう姿がかわいい。昼ごはんのあと豆アジの南蛮漬けを作ったところで夫から「飲み会になりました」メールが。冷蔵庫あけたら缶ビールが1本しかなかったので、昼寝から起きたサクを誘って近くのコンビニでトリスのハイボール缶を買い足す。ところでセブンイレブンのことを「セブンアンドアイ」と言うサクはまちがいなく21世紀の子どもだ…。夜21時半、「今から帰ります」メールが来たので、「ビール最後の1缶飲んだよ」とメールしたら新発売の商品含めて3本買って帰ってきてくれたー。2次会ごくごく。べ、別に、以心伝心なんかじゃ、ないんだからねっっっ!(単なる恐妻家エピソードか…?)