皐月の二

●5月某日: 博多のGWといえば「どんたく」なんですが、意外に「…それが何か?」的な態度で過ごす博多人は少なくない。しかし今年は夫が某所の演舞台のスタッフに駆り出されているので、サクとちょっくら行ってみた。幸い(?)マイナーな場所なので、それほど混み合っているわけでもない。最初に出てきた太鼓のパフォーマンス、面白かった〜。一番手は小学生の男女5人。さすがにセンターの男の子が一番うまい。次に大人の男女7人がズラッと横一列に並ぶ。人数の問題だけではなく、大人が叩くとやはり強さと迫力が全然違って、すごーい!…と感激したそばから、端っこの人が太鼓ごと、スッテーン!と横っ飛びにコケる。皆それぞれ、隣の太鼓を叩くっていうパフォーマンスだったんだけど、太鼓と太鼓との感覚が空きすぎてて届かなかったらしい。痛そうだったー(そしてちょっと笑ってしまった。すみません。すばらしいコケだった)。しかしもちろん、何事もなかったように舞台は続けられました。サクも音を捉えて「おおきくなった」「ちいさくなった」「はやくなった」「おしまい」など、けっこう楽しんでた感じ。

夕方、実家へ移動して、泊まる。サク、私の両親にしじゅう相手されて機嫌がよいのだが、楽しすぎてごはん全然食べない。あるいはまだ本調子でないのか…。池上さんの特番、池上vs森喜朗 が見ごたえあった。石原慎太郎を手玉に取ってた池上さんが、けっこうタジタジになってた。

●5月某日: 場所が変わっても子どもはよく寝る。そして、毎日見ても飽きない子どもの寝顔だが、場所が変わるとことさらかわいく見える親バカである。実家はBSが映るので(そう、我が家は映らない…泣)、9時半からの「あまちゃんまとめて一週間」を親に「毎朝見てるんでしょ?」と呆れられながらも延々と見たあと、サクを連れて外へ。公園で遊ばせながら、なりゆきで同じ年頃の女の子のお母さんとちょっと話す。このあたりで子育てしている人のいることがなんか不思議だ。って別に過疎の町でもないが、自分にとって、あるいは当時の友だちにとっても、ここはやっぱり「大人になって出ていった」場所って感覚があるので。近くの八幡宮にも足を伸ばす。むろん、鳥居や拝殿を意識して眺めるのは初めて。ここにもやはり「八紘」とか「神威」とかの文字が刻まれた昭和15年に建築された鳥居が残っていて、というのは全国的に皇紀2600年を祝した年だったからなのだが、これがあちこちで見られるのは、すでに戦中とはいえ、その頃はまだ鳥居をつくるぐらいの余裕はあったってことなんですかね。ちなみに、このあたりには弥生時代の稲作文化の遺跡があり、つまりそのころから集落があったってことなんだよね〜。サク、遊びたいばかりで昼ごはんも遅々として進まなかったが、じぃじの説得に応じてついに完食。今回は父がもっとも相手をしてくれたので、食後も遊んでもらうためにがんばったとみた。計算高いヤツめ…。