霜月の四

●11月某日: 妊娠8か月に入った友だちとお宮デート。良い天気で日差しが暖かい、11月の小春日和である。パパとの散歩コースのひとつである近所の大きな神社で、サクは我がもの顔。手水舎で手を洗い、参道をてててと小走りに行ってくるりと振り返り、「ちょーだい、ちょーだい」とお賽銭をおねだりだ。ベンチに腰掛けてりんごや芋の洋菓子を食べたあと、階段を降りる。。友だちも私もベジタリアンからは程遠いが、本格的に超ヘルシーなベジタリアン向けの店だ(と、いかにもわかってなさそうな形容しかできない)。私のメインは高野豆腐のカツ。友だちは豆腐のグラタンだった。サク、玄米デビュー。けっこう食べてた。五味太郎さんの絵本がいくつもあったのを、サク、次々にもってきて友だちに読んでもらう。しばし公園で遊ばせてから帰ったが興奮しきっていて全然寝ない。大人の時間はまた今度、だ。

●11月某日: 「電車で行くよ〜」という甘言に乗せられ、歓声を上げながら走るサク。6〜700mほどの駅までの道のりで3度コケた。両膝と頬をちょっとすり剥いてふえーんと泣きつつも、立ち直りが早い。電車モチベーションすごい。薬院まで行って本屋さんへ。ええ、久しぶりにあそこの本屋に行きたいな〜って私の欲望をみたすためのお出かけです。単行本〜文庫〜雑誌と回り、最後に絵本コーナーへ。サク、チャギントン(←フジテレビがやってる電車アニメ)の絵本を見つけて読んでる。なんだかんだで45分ほど滞在したところで、ほのかな異臭に気づく。・・・!!! 出先ではまずもってないことなのに、サクさんうんちしてる! 「本屋に行くと便意を催す」が体現されたことに妙な感動を覚えつつ、駅のトイレでおむつ替え。その後、絵本屋さんでまたひとしきり立ち読みさせてもらって(本屋のはしご…)うどん屋さんでお昼ごはん。さあ帰ろうかとバス停に向かっていると、前職で3年ほど一緒だった男性とバッタリ会ってしばらく話し込む。もう50代も半ば過ぎているのではないかと思うんだけど、今でもシリアスランナで、先月も100kmのウルトラマラソンを完走し、明後日は福岡シティマラソンを走るとのこと。すごい! アイアンシェフで鉄人をつとめているフレンチの須賀洋介という人がかっこいい。自信とプライドだけでなく、すごく挑戦的な表情をしている。作る料理も目にまばゆい。一流料理を見たあと、明日の夕食のメニューについて夫とともに悩みこむ。