サクことば・11 満2才3か月 「じゃない」

「ちがう」、「いや」、「だーめ」などに続いて、サクが覚えたネガティブワードは「〜〜じゃない」。

「ごはん じゃないよ〜!」とか「ねんね じゃないよ〜!」などと言って、私の呼びかけを拒否したり、「おっきい ひこうき じゃないよ。ちっちゃい ひこうきだよ」とか言って異を唱えたりする。

最近、これを、動詞にも応用するようになった。彼は今のところ、「あかない」、「でない」など、動詞の「〜ない」形はいくつか特定のものしかマスターしていない。

そこで、「じゃない」の登場。私が「ごはん食べるよ」と言うと、「たべる じゃないよ〜!」。「帰ろっか」と言うと、「かえる じゃないよ〜!」。大人は普通こういう言い方をしないので誤用の一種なんだけど、なんだか創造的な誤用だと思う。段階を踏んでる、というか。。活用はできないけど「じゃない」で否定するのを応用してる。

「じゃない」に関しては、もうひとつの用法も言う。「みどり でんしゃ じゃない?」など、「〜〜ではなかろうか?」という意。ちゃんと語尾を上げてる。

同じ「みどり でんしゃ じゃない」という発語であっても、前者は「緑の電車」を否定する立場、後者は「おそらく緑の電車であろう」という推論をもとにした疑問・・・つまり、「緑の電車」をほぼ肯定する立場だから、正反対のようにも思えるんだけど、そこは子どもの中で混乱しないらしい。