『ゴーイングマイホーム』 第3話

今回わかったことメモ。

●良多(阿部寛)が影で「まーくん」と呼ばれているのはマヨネーズ好きではなく、しょっちゅう「まあ、まあ」と言ってとりなす=事なかれ主義を揶揄してのことだった

●萌江の「クーナに聞いた」「クーナが言ってたよ」の中にはズルがあることが判明。これまでの全部がそうなのか?

●菜穂(宮崎あおい)のお母さん「くみ」と良多の父・栄輔は昔つきあっていた? が、栄輔が去って、くみは西田敏行と結婚した?

●菜穂は「母は栄輔さんと結婚したほうが幸せになれた」と思っている。が、町の人らは栄輔に悪感情をもっていた

●菜穂の夫は3年くらい前に出て行った。わけは不明

西田敏行の、クーナについての言及、スタンスが、相対する人によって極端なまでに違う

萌江が沙江(山口智子)の手作り弁当をクラスメートに売っていたことを知って、驚いたりたしなめたりせず、むしろ賞賛する勢い、っていう吉行和子の反応が、脚本うまい! 萌江は、沙江の弁当に「母親の愛情」以外の何か・・・たぶん、食のプロとして、また、仕事も家事も万事ちゃんとやってるという女のプライドの表現みたいなもの・・・を感じているからこそ、弁当をお金に換えているのだ。「ごはんを作ってお金をもらっている」嫁に対して面白くなさを抱いている姑は、そこに“嫁の落ち度”を無意識のうちに感じて心地よさを覚えている感じ。孫の心のどこかにある空虚さを哀れんだり、変に寄り添ったりしようとしないのが、この役のキャラらしい。

ほかのどこを見てもウェットなキャラがいないところがこのドラマの「酒の肴」としての優れたところ。それが物足りない人もいるんだろうけど。

「見えないものは信じない」「そういうものにすがるのは嫌い」「思いなんて写真(映像)には映らない。(ちょっといい話なんて)忘れなさい」と豪語する沙江が、おそらくかつて親密な仲であったのだろう映画監督(宅間孝行。このキャスティングもgood!)との会話で、伴侶に良多を選んだ理由を「才能なんて言葉を口にしない人だから」と説明するのが、また、このキャラらしかった。とにかく唯物主義なのね。仕事のトラブルを「燃えるわ〜」と心底から楽しむ彼女は徹底して現実世界を生き抜くファイター。だけどここで、アシスタントさんから「小さい神様」発言出ました! いや〜いいね。今後が楽しみ。

クーナメモを片手に阿部ちゃんが神社や廃墟を歩き回る映像のなんと美しかったこと! 昏睡状態の夫の眉毛(?)を切るのに失敗する吉行和子の演技に夫が感嘆してた。あと、クーナに扮する阿部サダヲが子どもふたりと一緒の画面におさまってる絵がすっごく自然だった!