葉月の十三

●8月某日: ゆうべはちょっと飲みすぎた。だるさが残っていて朝はいつもよりだらだらと過ごす。今日も降水確率が高い。散歩がてら買い物。ついでに雑貨屋にも寄って、食器を物色。そのうち買いたい。昼、サクを寝かしつけようとして自分が先に落ち、1時間以上寝てしまった。晩ごはんの鰯の梅煮、サクにもなかなか好評。青魚うまいよねー。オリンピックなどでしばらく休止していた「サラメシ」が今週から再開。録画を見る。甲子園都大会の審判員さんと、製塩職人さん。どちらも非常に興味深い。

●8月某日: 友だちの新居へ初めてのおよばれ。待ち合わせ先に集合して「さあ行こうか」といった瞬間に通り雨。30分ほどの雨宿りとなったが、友だちの娘ちゃん5才の要望で凍り鬼などして楽しく(激しく)過ごす。家じゅうの窓を全開で来たと新居の主が申告したとおり、たどりつくと長い縁側が水浸し。「初めて来たお客さんにすまんね〜」と恐縮されながらみんなで拭き掃除をする。縁側の下は庭は立派な日本庭園なのだが、友人いわく「隣家の屋根を借景にしての月見が最高よ〜」ということらしい(笑)。広い家なので子どもたちはかくれんぼに熱中。夕方までめいっぱい遊び、サクは帰りのバスに乗って3分で撃沈。降車してから、自転車で来ていた別の友人親子とすれちがったが、そちらの子どもたちも車上で爆睡してた。

●8月某日: 朝、公園にチョロっと。母が来る。ゆうべ珍しくコンビニ弁当(焼きサバめし)を食べたんだけど、なんと母、まったく同じものを買ってきたよ…。ま、ほかにも救援物資いろいろ。母からもらったアイスが冷凍庫にあふれてきた(あまり食べないのよね)。夜、手羽元の炒め煮をメインにした夕食を用意していたんだが、帰ってきた夫が「やべっ、餃子の賞味期限が切れたから焼くぞ!」と言って急きょ追加…今日も元気に食べ過ぎた…げふ。

さて、今日のトピックは、服部英雄先生。私にとって親しみ深い歴史家「網野善彦」を検索して引っかかった新聞記事を興味深く読んだあとで、その記事の書き手が、服部英雄であることに気づいた。東京大を出て長らく文化庁につとめたあと、うちの母校に赴任してきた歴史学者だ。大学1年つまり教養部の学生だった頃、一度だけ彼の授業をとったことがある。

失われていく小さな地名や生活風俗の発掘のため、佐賀県東松浦郡に連れて行かれ、あらかじめ打ち合わせておいた二人組に別れて、それぞれ彼の地に長く住む古老たちの家を訪ねさせられた。まさに「フィールドワーク」そのものだったんだけど、いかんせんこちらは入学したばっかりだったもので、今にして思えばその意味するところ、意義深さは全然理解できていなかったように思う。けれどそれはそれとして、とても面白かった記憶があり、卒業して何年も経ってから宮本常一網野善彦の本を読むようになってからも何度もその現地調査を思い出したものだった。今、学内の教授紹介ページから服部先生のHPに飛んでみると、これがなかなか充実していて、10年にわたり学生を使って(笑)おこなった現地調査のレポートが一部、HPにアップされている。それらの研究成果をまとめた本が一般書として出ていることもわかった。HPにかじりついて、現地調査のレポート、読みまくり。むちゃくちゃ面白い! まさにこれは「忘れられた日本人」の世界だ。もっと早く知りたかったー。本もさっそく、図書館で予約した。