2012 ロンドンオリンピック: 8月3日

●なでしこ〜! ブラジルに勝利して準決勝へ! ブラジルのテクニックあふれる猛攻をしのいでの2−0、すごいぜ! 両方とも、胸がすくようなゴールだった。試合直後、1ゴール(先制点)1アシストの大儀見、後半にゴールを決めた大野、この試合フル出場した澤、そして主将の宮間と、かわるがわるでインタビューだったんだけど、これがまあ、出てくる人・出てくる人、ほれぼれするほど男前。

オフにバラエティで見る彼女らは、おどけたり、芸能人たちに対する“てらい”のようなものも見え隠れしたりと、気さくで親しみやすいんだけど、こうやって見ると、やっぱり常人とは違うなあと感心する。いっさいの甘えや迷いのない口調。そろって、そっけない早口、シンプルな言葉で、勝利への思いの強さ、みんなのまとまり、次戦の相手に決まったフランスへのリベンジ(先日の親善試合で負けている)を淡々と語っていた。「ブラジルはすごく強くてこわかったと思いますが」みたいなことを聞かれた宮間が、「私たちがそんなこと言っても始まらないんで」と表情も変えず一閃してたのが超かっこよかった。みんな、まだ闘気を身にまとっていてね〜。

【さて、陸上競技始まりました!】

●女子100m予選。おなじみの選手たちにおなじみの朝原さん解説。あー、夏だ。陸上の夏ですな。みなさんメチャメチャお元気そうでうれしい限り。スタート位置に立った選手たちをひとりひとり会場のアナウンスがコールしていくとき、あたりまえだけど、速い選手に対する声援の量は半端ない。ジーターに対する声援が、北京の時とは段違い。力つけたよね。

前回王者シェリーアン・フレイザー・プライス、昨年の世界選手権覇者カルメリタ・ジーター、実力衰える気配ないジャマイカのベテラン、ベロニカ・キャンベル・ブラウンは、予選から軒並み10秒台をマークし朝原さんを驚かせる。まあ風の条件がとても良かったとはいえ、まだまだみんな力を抜いてるからね〜。もちろん麗しのアリソン・フェリックスも出場、彼女は11秒2というタイムで予選5組を1位通過。同じ組の福島さんは、スタートは良かったけど2歩、3歩めでいつものスピードが出ず、予選敗退。「彼女のいいところが出ませんでしたね。最初であんなに離されたら苦しい」と朝原さん。

その他、トリニダード・トバコのケリーアン・バプティストも10秒台。、朝原さんおすすめナイジェリアのオガグバレ(織田さんがいたら髪型について一言ならず二言・三言触れていたであろう)、コートジボワールのアホーレ、ブルガリアのラロバなど伏兵も数多く、準決勝も盛り上がりそうだ。

●男子1500m予選。激しい位置取り争い、ペース配分、そこそこ長距離だけど超突っ走る感じ…いつものことながら完全に競馬目線で見ている俺がいるぜ。ラスト1周の鐘が鳴ってから、「い、今まで寝てたの?」みたいにスピードが上がっていくのも、いつ見てもなんか笑ってしまう。有力者ケニアのキプロップ、キプラガトは、ともに3−4位での通過。激しい競技だけに、予選から1位で行こうって頭はないのかな。ケニアもうひとりのチェプセバは、最後の3コーナーあたりでかなり激しく他選手と接触し、足を痛めたんだと思う。必死に追うけど追いつけず、ゴール前では心が折れて脱力していく姿が痛々しかった。

2組で1位通過したシャウィーンが、ゴール後、カメラに向かってユニフォームの国名(サウジ)のところをつまみあげてアピールしていた。この仕草をする選手ってけっこういるんだけど、好き。見るたびに、テレビのこっち側でうんうんと頷いてしまう私だ。あと、これって、日本では「そんなのやってんの?」ぐらいの感覚だろうが、「トラックの格闘技」としてヨーロッパでは人気種目。ラスト1周のゴングが鳴ってからの観客の盛り上がりがすごい。

●女子10000m決勝。10000だけは、予選なし・いきなり決勝なのよね。予想通り、レース序盤は日本の3人がひっぱる。しかし10キロは長い。後半になるとアフリカ勢が出てきて、最後は前回女王ディババの圧勝。この種目での連覇は初! もう、ひとりだけターボエンジンを搭載しているとしか思えない、美しく完ぺきな勝利だった…! テグ世界選手権には出てなかったよね? けがだったのかな。そこで勝ったチェルイヨットは3位。んで、満島ひかりさんを初めて見たときから「この顔はどこかで見たことが」と思っていたんですが、ディババに似てるんだよ! すげーすっきり! 

日本勢はというと、新谷が自己新で9位、福士が自身の五輪最高位10位、初出場の吉川が16位と健闘。新谷さんのこんな会心の笑顔が五輪で見られるのはうれしいね〜。福士さんはいつものとおり、肩の力が抜けた笑顔。吉川さんもフレッシュでかわいかった〜。「最後、団子状態から抜け出しましたね」とインタビュアーに言われ、「あんなところで戦ってちゃだめなんですけど」と笑顔で、でもはっきり言ってた。かっこいい。3人の「チーム感」がすごくて、これはベテラン福士さんが自然とまとまらせてるのかなーと思うんだけど、見ててとてもすがすがしかった。

●そうだ、夜のゴールデンタイムには、バドミントンの準々決勝を見たんだった。佐々木翔選手。相手は、前回王者にして世界ランク1位の中国・林丹。面白かった。12-21、21-16、16-21。佐々木選手、1ゲームとったんだからねぇ。すばらしい粘りだった。倫敦の観客も完全に佐々木推し! しかし相手はさすがの王者、強かった…。しかも、顔が、香港映画の殺し屋か?!て感じで超かっこええ。佐々木選手も、日本人で8強に残ったのは初めてだと思えば超健闘なんだけど、試合後のインタビューでは本当に悔しそうだった。林丹に勝つのが目標だったそうです。

●柔道女子78kg級、塚田真希さんの解説に夫が感じ入っていた。400mメドレーリレー予選、男女ともに通過。北島にねぇ、メダルをあげたいよねぇ。本当に。