『ハングリー!』 第4話

今週も向井さんウォッチングは続く。うーむ。不幸なことに、一番へたくそに見えてしまうりーさんである。

アバターみたいなの登場させて吹き出しでセリフを出すとか、毎回従業員が円陣を組んで気合を入れ合うのを空撮ならぬ地撮で映し出すとか、長回しを使うとか、けっこういろんな工夫をしてるなーと思わされるこのドラマ。それらは意外と空回ってないと思うのです。しかしそんな中、どこか浮いてるりーさん。

役者って、そのドラマの中では、その登場人物そのものにならなきゃいけない。たとえば美織ちゃんや塚本くんが“いかにも彼/彼女っぽい”役だったり、“何に出てもおんなじ”ようにしか見えない役者さんでも、そのときの登場人物そのものに見えればそれはそれでいいというか、見てて入り込めるんです。しかしこのドラマにおいては、向井くんだけがなりきれていない。すごくがんばってるのはすごくわかるんだけど、「がんばって演じてるなー」というふうに見えてしまう。ゲゲゲのときはそんなことなかったけどね。

吾郎ちゃんが海老をもってくるシーンもかなり長回しだったんだけど、髪の毛の先まで麻生にしか見えない小憎たらしい吾郎ちゃんに対し、彼に毒づいたり、海老に感動したりして奮闘する向井くん。塚本くん=ケンタ、三浦くん=拓、はいりさん=睦子さん、漣=お父さん、その中で、英介を演じようと奮闘している向井くん。そうとしか見えないんだもん。ウケる。

そのあとに、裏口でオマール海老の気配を感じるはいりさんのひとり芝居も長回し。これがもう、お見事すぎて、またウケる。これと比較してしまうと、なんと哀れな向井くん。畑で三浦くん=拓に長セリフで啖呵切る美織ちゃんも、まあてっぱんと同じ演技ではあるけれども、すごく安定してるわけよ。美織ちゃんと比較しても苦しい向井くん。がんばれ! フレーフレー! ウケる、このドラマ!