『仏果を得ず』 三浦しをん
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2011/07/14
- メディア: 文庫
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文楽という芸能に魅入られた登場人物たち。芸能とは、どのような種類であれ、愚かさや情けなさ・執着など、時代を経ても変わることのない人間のさまざまな業を表現するものであって、芸能に生きるということそれ自体が、深い宿業を負うのとイコールであると作者は捉えている。だけど、そんな健たちのなんと魅力的なことか! 朝ドラ『カーネーション』で、近藤正臣演じるところの三浦組合長が言う、「命は燃やすもの」ってセリフを思い出した。
しをんさん、これ続編書いてくれないかなあ。『風が強く吹いている』はさすがに続編は無理だと思うが(代替わりしたあとの陸上部が舞台なら、これも可能?!)、健と兎一郎が芸の真髄を究めていくまでの道は長いんだもの、まだまだネタはありそうなもんじゃない?!
以前書いた感想はこちら。