2011年NHK紅白歌合戦

がっつりとではなく、ちょこちょこ見てた。マルモリかわいい、AKBかわいい、どちらも紅白に超似合う。AKBはレコード大賞おめでとう。レコ大も紅白も、私が子どもの頃からすでに「存続の危機」的なことを言われてたけど、移り変わる時代の中で、「レコ大向き」「紅白向き」なアーティスト・グループは、ちゃーんと出てくるんだなあと感心する。

ゲスト審査員の松ケンがなんか異様な色気を放出していた。大竹しのぶはいつも通り。田中まーくん、こうして座ってるとすげーデカい。三谷さんのコメントが聞けなかったのが残念。

個人的「毎年でもいいから紅白で聴きたい曲ベスト10」の上位に入っている「あの鐘を鳴らすのはあなた」。ゴールドのスパンコールの衣裳で、ゴールドのミラーボールの下で熱唱するアッコさん。今年の「あの鐘」はどこか孤高だった。アレンジと演出によって、この華やかで壮大な歌も印象が変わるのですね。同じく、ベスト10入りしている「愛燦燦」は天童よしみ。じゅうぶん聞き惚れてしまううまさなんだけど、ひばりさんの、あの「抜けた」歌い方がやっぱり好きで、青木隆治カモン!と軽く思ったり。

聖子ちゃん親子はもうちょっとゆっくり聴きたかった、できれば聖子の歌で。彼女らも、福山も、長渕も中継。長渕剛石巻からの中継だからもちろん外せなかったと思うが、出るからには、大物こそ現場で歌ってほしいと思うのは私だけだろうか?

ユーミンの「(みんなの)春よ、来い」すごくよかった。あのユーミンが、華やかな(けれどゴージャスというのではなく、親しみやすい桃色の)着物で、ひとりスポットライトを浴び、笑顔だけど緊張した面持ちで歌う「春よ、来い」。やがて「はーるよ、来い。はーやく、来い」と挿入される童謡のフレーズを口ずさみながら、出場歌手たちがステージに集う。なんか、じーんとした。

普段は接点もないような歌手同士が、いい歌を、一緒に歌う。そのシンプルな演出に、歌の力、人が集まって発する力を感じる。現場で歌うのはリハーサルも本番も大変だろうし、妙ちきりんな寸劇みたいなのとか、寒々しい応援合戦とかをされる、また、させられるのを嫌がる気持ちは重々わかるけど、演出しだいによってはこんなに感動的になるじゃないか〜! 私の、今年の紅白ベスト曲でした。

次点は大トリに何の違和感もないSMAP。「しあわせになろうよ」のソロ連発で聞き手を居心地悪さのピークにもっていってから繰り出すオーラス「オリジナルスマイル」〜〜〜! もうね、「世界にひとつ〜」と「らいおんハート」を封印しただけでもかなり褒めてあげたい(何様)んだが、この歌のノー天気さがこれほど沁みわたるのは今だからこそだ。照明も客席までついていて、客席に降りていったり、大竹しのぶの横に座ったり(しのぶのノリの良さがまたGood)、これも、「みんなで歌った」感じだった。楽しかった。

次点のもうひとつは猪苗代湖ズで、初めて見たんだけど喉の奥がツンとした。こういうタイプの音楽に耐性がない人にはつらいのかもしれんけど、私にはとてもしっくりくる。

司会、井上真央ちゃんはひたすらかわいかった。キラキラしてた。嵐さんは2年目で去年より多少こなれてたのかな、よくわかんない。最後、真央ちゃん感極まって泣いてたし、東北の取材もしたし、稽古も本番も大変でプレッシャーもすごいんだろうけど、正直、昨今の司会の様子を見てて、視聴者側にはその涙がピンとこないのも事実。嵐さんも同じで、この番組では彼らの良さはなかなか発揮しづらいのだろうと思う。前回も今回も、ちょっと曲紹介に出てきてた中居くんの“安定しているけど自由な感じ”がすごくて、また中居司会も見たいなあと思った。