神無月の十一

●10月某日: もうすぐ夫の待つ関東に帰ってしまう親友と待ち合わせて天神でランチ。入ったイムズの店のソファ席、隣に座らせたサクが、みるみるうちに私の膝に前のめりになって・・・声もなく寝た。こういうのも初めての展開である。そのまま1時間もサクを膝に乗せたまま(さすがに前のめりじゃなく普通に膝まくらの格好にしたが)思うさまおしゃべりに興じつつのランチ。そこから福岡城址に移動し、鴻臚館の史料室みたいなところの入り口で親友は無事に名城100選のスタンプをゲット。そのまま、実は意外に広い城内を突っ切って大濠公園へ出てスタバのテラス席でお茶をしつつサクに遅いランチを食べさせた。汗ばむ陽気の10月下旬。けやき通りをそぞろ歩き、赤坂門で親友としばしの別れ。会ってる時間が楽しい分、お別れがさみしい。しっかし、相変わらずきれいでおしゃれな格好をした女だった。しゃべってることも「夫の海外赴任が決まったら『ろくでなしブルース』全巻買うわ」とか「この年末は東海道の城を攻めるつもり」とかで相変わらずだったが。ベビーカーとサクをひとりで抱えてバスに乗るのは初めてだったが、乗るときも降りるときもベビーカーを持ってもらい、座席も譲ってもらって、深く感謝。しかもそれぞれ別の乗客の方だったのだ。世の中捨てたもんじゃない。

●10月某日: 朝、会社に行く前の夫が、声をかけたりくすぐったりしてみても、サクさん、むにゃむにゃするだけで起きない。「○○(名字)サクタローくーん!」と呼ぶと、目を閉じたまま手を挙げたので親は顔を見合わせて爆笑。面白いので何度も呼ぶと、何度でも手を挙げてくれる。しかし、頑として目を開けない・・・。そしてサクさん寝坊したあとはあばれはっちゃくで、めためたな午前中が過ぎてゆく。ま、こんな日もあるさ、ってとこでしょう。最近、お出かけが続いていたし。今日はサクさんペースだ。雨だから外で遊ばせることはできないけど、小降りのすきを狙って午前と午後、おんぶで散歩がてら小さな用をすませたり。