テグ世界陸上4日め!

今日も、たくさんの負けと、その上に立つ勝ちを見た。

女子棒高跳び決勝、イシンバエワはメダルなしに終わった。そうかーと思った。織田さんも言ってたけど(と、ネタじゃなしに、普通に彼の言を用いるわけだが)、絶対女王じゃないんだな、また一歩ずつなんだな、と。でも、そういう看板を下ろすことは、長い人生考えたら、別に不幸でも屈辱でもないよね。室伏だって、20代で数々の栄光を手にして、30代は半ばまで苦しんできて、そして昨日の優勝なんだもんな。

実力があって、しかもその日に好調な選手が勝つんだからあたりまえといえばそうなんだけど、金メダルに輝いたブラジルのムレル選手、終始きれいな跳躍だった。イシンバエワと同年代の30才なんだけど、フレッシュさが半端なかったわ。そして2位に入ったドイツのスタルツ選手は世界陸上で自己新ですか! ドイツ人って、マジメで堅物ってイメージだったりするけど(まあそれが大いなる先入観なんだが)、円盤投げのハルティングといい、ハイジャンプのフリードリヒといい、そしてこのスタルツといい、世陸で見るのは、すごくパンキッシュなドイツもんばっかり・・・笑

男子円盤投げ決勝。そう、ドイツのハルティング選手2連覇ですよ。この人のことはよーく覚えている。地元で行われた前回大会、ほとんどノーマークの選手だったのに、最終投擲で大逆転して、興奮のあまりユニフォームを脱ぎ捨て・・・ないで、脱いで真っぷたつに引きちぎり、祝福に駆け寄った大会マスコットのベルリーノくんを抱擁・・・しないで、両足ひっつかんで逆さづりの刑にしてたよね!!! 今回は最初から優勝を狙ってたんだろうなー、そういう、破天荒な優勝パフォーマンスはなく、じっくり喜んでた。言うまでもないが連覇は偉業だ! 3位にイランのハダディが入っている。各種投擲競技でアジア人がんばってます。技術の研究の成果だ!

七種競技。そっか、男子が十種で女子が七種だよね。ディフェンディングチャンピオン、キュートなエニスは槍投げで失敗したらしく、2位。最後の800mがんばったんだけどね〜。新チャンピオンはロシアのチェルノワ。七種もともに戦うだけあって、終わったあとのノーサイドっぷりが熱い。

男子1,500m予選。有力選手のバアラがコケちゃってねえ・・・さすがトラックの格闘技だけあって激しいんです。ちなみにTBS、“トラックの格闘技”の紹介VTR、前回大会から使いまわしてる気がする。3,000障害も同様。ま、いいんですけど。

男子800m決勝。ここ20何戦だか負けなしというケニアのルディシャが優勝。世界新も期待されてたぐらいで、「ルディシャ時代」と言われてた。この種目も世代交代したんだな〜。ルディシャ。覚えとこう。

男子400mハードル準決勝。優勝候補のひとり、カーロン・クレメント、去る。織田さんに「ダントツでビリでした」って笑顔でまとめられてたよ、カーロン、いいのか?! 確かに、最後はもう完全に心が折れてしまっていたけど・・・。ベルリンのときも思ったんだけど、織田さん、カーロンに妙に手厳しいんだよねw 

男子400m決勝。あれ?白人選手のウォリナー出てないんだなー、だからディフェンディングラショーン・メリットの絶対優勢が伝えられてるんだなーなんて思ってたら、ひゃあ、グレナダのジェームス君とやらが勝っちゃったよ! なんたって彼はまだ18才、一昨年はユース、昨年はジュニアで競技してた選手なんですよ。最後の直線、顎があがってしまったラショーン・メリットを追い越す姿はなんだか象徴的で切なくもなった。しかし、解説の朝原さんも言ってたとおり、末恐ろしい。もう10年以上破られていないマイケル・ジョンソンの世界記録が、数年のうちに、ついに塗り替えられちゃうんだろうか?!

女子5,000m予選、絹川愛選手。TBSのインタビューの途中で、インタビュアーから、「わずか1秒の差で決勝進出を逃した」事実を知らされる。さっと表情でをこわばらせ、声を震わせながらも、気丈に「ありがとうございました、これから“1秒”にこだわってオリンピックを目指します」と言う姿にぐっときた。

今日の織田さん。CM明けの第一声、笑顔で、「さて、今日は僕の髪の毛が乱れてるんですが、なぜでしょう?」って、知るかっつーの!ww 答えは「風が強いから」(放送席は風が入ってくる仕様なのね)なわけだがさぁ。