『それでも、生きてゆく』 第5話

賛否両論あるんだろうけど、ラスト近くの大竹しのぶの長ぜりふ。

テレビドラマで、あれほどの長まわしで名優による名演をじっくり堪能できるのは贅沢ってもんなんだろうと思う。静かに始まっても、「これ絶対最後は爆発するんだ!」というのが最初からわかりきってるから、待ってる時間のこわいこと! 先週の、遠山家における“衝撃の”ラストシーンとはまた違った怖さだった。

でも、敢えて、違う演出で見たかったかな〜。いや〜、大竹さんすごいんだけど、どんなに、途中でちょっと噛んだり、同じ言葉を繰り返したりして自然を演出しても、やっぱり内容が整理されすぎてて、「セリフ」だなあ、と思いながら見てる自分がいてさ・・・。あそこまで長く、一人でしゃべっちゃうと。(聞いてる瑛太が徐々に表情変えていくのはさすがだった)

せっかく、不自然だけど自然、みたいな会話や、間を書く(演出する)のがとてもうまいドラマだからさ。

ともかく、そこまでの修羅場を作る必要は、あるんだよね。平穏な日常はすべて幻だったんですよ、ていう爪あとを、田中圭にも、お嫁さんにも、段田さんにもくっきりと残すことが(ドラマ的に)必要だから。

新しい家族に完全に軸足を移してがんばってきた田中圭の今後が気になる。あの家族は、田中圭を支えてくれるのか。段田さんが怖い芝居を見せる場面がくるのか。

フミヤが言う「夜」ってのは死のイメージだよね。今回、安藤サクラに言ってた。前に回想シーンで双葉に「同じ夜を見たんだ」と言ったのは、彼らのお母さんが亡くなったときのことを言ってるんだろうか。すごく凄惨な亡くなり方をしたんだろうか、もしかして。