皐月の五

●5月某日: 隣駅の近くにある子どもプラザという施設へ、友だち親子に道案内してもらって初めて行く。乳幼児を遊ばせるための場所で、さまざまなおもちゃや、ちょっとした遊具がある。はいはい、つかまり立ち、つたい歩きと、もてる技すべてを投入して遊ぶサク。母の顔や所在をかなり長いあいだ確認することなくどんどん行ってしまう様子は、頼もしくもあるが少し淋しいというか心配というか・・・。人見知りもするし、こわいとかさみしいとかで泣いたりもするけど、おもしろそうなもの、興味を引かれるものがあれば、とりあえずそっちが優先するのね。家でつかまり立ちしている姿を見ると「大きくなったなあ、いっちょ前だなあ」と思わされるのだが、ここでは歩ける子のほうが圧倒的に多いので、必要以上(?)にかわゆらしく見える気もした。一緒に行ったあおちゃんは、ママ好き好き全開でくっついて、途中からは腕の中でねんね。眠かったのね。サクも最後は眠くなったが、こちらはぎゃーぎゃー泣いて大暴れだった。途中からご一緒したはるとくんに良い遊び相手と思われたらしく、いっぱい抱きしめて遊ぶ。サクよりもひとまわり大きな体、しっかりした男の子の体。あおちゃん親子と公園に寄って帰った。まぶしいけれど心地よい夕方の日差しの中でまったりとおしゃべり。

●5月某日: サクを連れて母と天神へ。サイズ80の夏物をいくつか仕入れ、お茶したあと、暴れたいであろうサクを天神中央公園に解き放つ(笑)。・・・・と、一歩も動かない。うえーんと泣いたのは一瞬だったが、握ってガジガジしていたおもちゃ(というかただの母のポーチだったり)で釣ったりしても、動かざること山のごとし。芝生の感触、そんなにも異様ですか!? ま、機嫌は悪くないので、しばらくそのままで遊ばせて、あらためて四つん這いにさせてみたら、またそのままの格好で固まっている。「ちょっと、見て見て!」母に言われて目をやると、裸足の足の甲が、両方とも、芝生から浮いていた! そ、そんなにも、そんなにもか〜! 結局、今日は芝生でハイハイするサクを見ることはできず。「でも、いざ動き出したら、追いつくのに必死になるんだろうね、こっちが」と、一歩も動かずとも、珍しいことをして疲れたのか、ベビーカーで熟睡するサクを見ながら、母と話す帰り道。さて、その間、留守番をしていた夫は、火災報知器の点検やドアのペンキ塗りの立会いのほか、夕食づくりに精を出してくれていた。スーパーで合流する。まだ寝かぶっているサクをひとめ見て相好を崩す夫。そうだよね、たった何時間かでも、離れていた小さな我が子との再会すると、すごーくかわいく見えるよね。