『BOSS 2』 第2話

釈さん大暴れ。役者なら一度はやってみたいんじゃないかな、っていうような役でしたね。しかし、お話的にもうちょっと細部を詰めてもらわないとつらいなってのもあるんですが、まあそれはノリや勢いでカバー可能だとしても・・・。

天海さんという人は、かつて在団中から「宝塚らしくない宝塚スター」というイメージがあって*1、その「ヅカっぽくなさ」は退団後に良い意味で作用している部分もあるんだろうけど、テレビドラマの演技でも、一挙手一投足がマンガみたいにドンピシャな角度で決まるし、2枚目と3枚目を声色ひとつで自在に行ったり来たりするよね。ものすごく身体的な芝居。いわゆる「ヅカの男役」っぽい仰々しさではなくても、それはやっぱり舞台で培ってきたもの・・・というか、宝塚時代から、小首の傾げ方、小道具の使い方など、天海さんってすごく細部まで行き届いた、メリハリのある演技をしてた記憶があります。シリアスにしろ、コメディーにしろ。

で、そういう天海さんの特質がいかんなく発揮されてるのがこの大沢絵里子という役で、ほかのメンバーの演出も最大限、それに乗っかってる。おどけるところは思いきりおどけて、きめるところはピシッときめて、みたいなメリハリ。それにめちゃくちゃハマッてるのが竹野内さんだし、1話で退場した吉瀬さんに、おふざけと真面目の2シーンが用意されていたのも、いかにもこのドラマらしかった。

そこへいくと、ハセキョーさんあたりは、役者として硬軟を演じわけられるようなところまではイマイチいってないように思うし(それを、田所という役どころがイライラさせる、というロジックに落とし込もうとしてるけど、それで消化できないのよ、見てて、、、って、すんませんえらそーで)、初回から、大好きな大森南朋にもちょっと違和感が。大森南朋の演技をナチュラル系というのもちょっと違う気はするが、一瞬で大きな振れ幅を見せるようなタイプじゃないのか、天海さんや竹野内さんとじゃれるシーンに、若干の引っかかりを感じるんですよね、テンポの悪さというか・・・。

ま、そういうヒヤヒヤも含めて楽しもうと思えるくらい、私はこのドラマが大好きです。で、大森ぴぃぴぃは、かつての仲間だけど今は敵・・・と見せかけて、最後は実は敵対する者ではない、っていう展開だと邪推したいと思います。というか、それを希望。

*1:私はこれまでの人生で3年くらいだけ宝塚歌劇に親しんでいたことがあるんですが、それがちょうど、天海さんや真矢さんが大活躍していた時期でした