1ヶ月経っても

震災のことが頭を離れる時間は、本当に少ない。特にこの数日は、テレビやインターネットを見ていてもひっきりなしに余震の速報が出て、それを見るたびにつらくなる。

福岡市とその近郊には、私鉄の沿線に寄り添うかのように警固断層というのが走っていて、いつ大きな地震が来てもおかしくないらしい。2005年の福岡市西方沖地震の揺れによって、断層の活動が促進されている可能性があるともいわれている。私は、それから私の両親も、その断層のすぐそばに住んでいる。大地震は対岸のできごとではないと痛感しまくり。

しばらく前から、もっともよく利用しているスーパーでも節電のため照明を落としている。最初は、店内の薄暗さに比例するように気持ちが沈むような気もしたが、2,3回行くとすっかり慣れて違和感をおぼえなくなった。むしろ、そうでないスーパーに行くと「明るっ!」「白っ!」「やめて、こっちはすっぴん!」と叫びたいくらい。

九州で節電した分が東北・関東まで直接送れるわけでなくとも、チェーン展開しているスーパーが全店で節電することによって、結果的にコスト削減分が価格や利益に反映されることには意味があるし、その結果、支援に振り向けるお金が増えれば、なお、いいと思う。

全部を見たわけではないが、ゆうべの『ガイアの夜明け』で、被災者を支援するボランティア団体の特集をやっていた。団体の内部で、運営の方法などについて軋轢が起きる。ある人が、「不満を言うのは、被災地が復興してからにしてください。」と言う。別の人が、「それは無理です。もっと効率化して、もっと良くして、もっと支援したいんです。」と言う。都内から、既に100回以上、トラックで乗り入れて支援物資を届けているし、今は、被災地に直接、支援物資を納める倉庫?を作ろうとしているという。

その前日には『TVタックル』のスペシャル。両親が被災したという議員も出演していて、涙を見せていた。自民党の議員たちは、ただひとり民主党から出演していた原口さんをさんざん責めたてていたけど、あほか、と言いたい。

政府、与党が機能していないのなら、今、国民が野党に求めているのは、それを糾弾することよりも、助けることじゃないか。「責任の所在があいまいになるから」とか何とか言って、谷垣さんは大連立を拒否したようだけど、今そんなこと言ってる場合か、と思うけどね。責任を追及していくんなら、自民党にだって責任はあるじゃないか。過去何十年も、原発政策を推進してきた責任が。

そうやって、政治家がもにょもにょやっている今このときも、被災している人、原発で作業をしている人、ご遺体を捜索・収容する人、検死をする人、被災した自治体の職員さん、医療関係者など、いったいどれだけいることか。それを強く意識して忘れないでいなければ。

だからこそ、試行錯誤で口論しながらボランティア団体ががんばっているし、国民だって、せめてもと思って義援金を送っている。政治家は、この際、ちまちました体裁や言質をとられることを気にせず、党利党略なんてあとまわしにして大同団結し、どんどん動いて、かたっぱしから手をつけてくれなけりゃ。今やったことを、あとで評価してもらえばいいじゃない。作業服を着ただけで現場にいるような気分になってんじゃねーぞ!

さすがに何もしてないってことはないだろうけど、何百人もいる議員さんたちが、今、国のため、国民のために何をしているのか、全然わからんからね。与党にせよ野党にせよ、その活動について開示してほしいし、マスコミももっと報道してほしいと思う。