【エミの氷上列伝】小塚崇彦
「サラブレッド、覚醒!」みたいなフレーズを今シーズン何度聞いたか。でも、たぐいまれなる血統や恵まれた練習環境が簡単にあたりまえに結果に結びつくと思ったら大間違いだよ! 佐藤信夫先生は「今年の春にひとりで行った海外合宿*1から帰ってきたら、いきなり成長していた」みたいなこと言ってましたが、、、ひとりで。あれ? それってまさに覚醒?
さておき、色眼鏡かもしれませんが、確かにサラブレッドっぽい雰囲気がある、こづ。なんか涼しげなんだよね。汗とか泥臭さとかから遠くて、それは彼の持ち味だと思う。私がこづのスケーティングを見るたびに思い浮かぶのは「若竹」。伸びやかで、よくしなる。
お笑いや受験だったらとんでもないぞ、てな表現の褒め言葉がフィギュアスケートにはあって、それは「よく滑ってますね〜」というのだが、小塚選手の演技中にはこの評価がよく聞かれるように思う。力を入れているふうにも、神経を削っているようにも見えないのに、よく進むし、倒れないし、正確。こちらが襟を正したくなるような美しさなのだ。
今季のフリープログラム「ピアノ協奏曲」のような音楽が似合うのはさすが王子様!といったところだが、今季のショートは『ソウルマン・メドレー』昨季のショートは『AXIS BOLD AS LOVE』と、渋い選曲を見せてくれるのも個人的にはツボ。初めてこづを見たときの印象は、「フィギュアでジミヘン聴くとは思わなかった・・・」だもんね。今、Wikiで調べたら、そのほかにもこれまでに『ビートルズ・コンチェルト』とか『ミグラ』とかやってるらしいです。フィギュアスケートで、日本人がサンタナ!
- すでにおなじみになっている、演技前、リンクに出て行くときの佐藤先生の“背中ポン!”
- フジテレビ「逃走中」、隠れたりせず、ミッションにも参加する積極的な戦いぶり。最後の1分でハンターと一騎打ちになるも、井戸に誘い込んでグルグルまわって時間を稼ぎ見事逃げきって賞金ゲット。
- 日本選手権の直後に行われた「日本学生氷上競技選手権」に出場。これはいわゆるインカレ=大学対抗の大会で、中京大スケート部は見事初優勝。幼少の頃からの友人であり中京大の主将、佐野君のスケート人生最後の花道を飾るのに一役かった
- 焼肉を焼くのがうまい(by 浅田舞・真央姉妹)
などなど、まあ、今はスターとしてフィーチャーされまくってる時期だから素敵なエピソードばっかり聞こえてくるってのもあるんだろうけど、いろんなインタビューやなんかを見てても、すごく気持ちのまっすぐで頭の良い好青年であることはきっと間違いないと思うの。きれいな目、通った鼻筋に、あどけなさを残す口元。ビジュアル的にもたまらんです。いろいろ書いてきたけど、端的に言うと、私、こづLOVEです!
*1:ひとりでも合宿っていうのか・・・?と微妙に謎なんですが