4ヶ月の子、4ヶ月の母親

区の保健センターにて4ヶ月健診。身体計測と問診と予防接種(BCG)って、なんてことない項目だけなんだが、ものすごく時間がかかってくたびれるんじゃないかしらとか、サクちんたら人が多すぎて興奮しないかしらとか、そんなときに限ってウンチくんブリブリ出るんじゃないかしらとか、注射で大泣きするんじゃないかしらとか、やたらと心配して脳内でずいぶんな大イベントに仕立て上げていた新米びびり母の私である。

結果としては、ものすごく時間がかかってくたびれたし、サクは興奮してアヒャアヒャで抱っこは大変だったし、ウンチくんはブリブリ出たし(洩れる寸前でのおむつ替えに成功)、注射では大泣きしたし、「なーんだ、杞憂だったわ〜」ってわけにはいかなかった。まあ、予想の斜め上をいかなかっただけありがとうよ、サクちん・・・。

でも、同じ月齢の子をたくさん見られるのは楽しみだったので、できるだけきょろきょろしてきた。あんのじょう、男の子女の子(あたりまえか)、大きい子小さい子、髪の毛ふぁっさーな子薄い子、いろいろ。しかし、サクのように後頭部が“こすれ禿げ”になってる子はいなかった気がするなあ。この禿げ方って、第2子以降に多いらしいね。って、私が抱っこをさぼってるとでも!? まあ現に今この瞬間は抱っこしてないわけですがね。

子どもがいろいろなら、お母さんはもっといろいろってわけで、セレブっぽいママ、体育会系のママ、ツインテールなんて結び方してるママ(当然若い)など、あんまりジロジロ見るのは憚られるんだけれども、こちらも観察し甲斐あり。

きっと、年も趣味も特技も好きな男のタイプも全然違うんだろうけど、誰もが4ヶ月児の母で、同じようなことで喜んだりおもしろがったり四苦八苦したりしてるんだろうし、ここにいるたくさんの子たちを見ながら、「みんなかわええなァ、やっぱり一番はうちの子やけどね」という感慨を抱いていることについてはピタリ一致しているだろう。むろん私もその一員である。

でありながらも、なんかいまだに、母親としてこういう公式な場(?)に出て行ってるのが嘘っぽい気がする。ママ面(ママづら、と読んでね)するのが面映いっていうだけじゃない。

なんか、まだ現実感がないのだ。あやすとよく反応してグヘグヘ笑うのを見ながら、私の腹の中にいたんだよな〜とか、一緒に昼寝してしまって目が覚めて、隣でちんまり眠っている姿を見ながら、これって夢じゃないよね、とか思う。片時も離れない4ヶ月間って短くはない気がするし、かけがえのない存在として濃厚な愛情を注いでいるのに、まだ半信半疑のような感覚も矛盾なく共存しているのが不思議だ。

ここにいる人たちにこの話をしたら、共感してもらえるんだろうか? たかが4ヶ月でたいした“母親スキル”がないのは当たり前にせよ、「母親である自分」に疑いがなくなるのはいつのことになるんだろうか? 子どもの機嫌が悪くならないように必死ながらも、いっぽうでそんなことを思ったりする待ち時間だった。

さて、サクちんだが、1ヶ月健診のころには、「この勢いだとどんだけ太っていくんだろう」と空恐ろしくすらあったのが、気づくと平均よりやや小粒ちゃんになっていた。63.3cm、6,135g。うむうむ。ゆっくり大きくなあれ。