子どもと離れてウェディング

土曜日、友だちの結婚披露宴に出席した。心のこもった素敵な披露宴だった。周囲に惜しみなく分け隔てなく愛情を与える新婦の彼女だから、こんなにあたたかい輪が広がっていくのだな、としみじみ。

親しい人の結婚式って、1年に1回か2回くらい呼ばれていくのがベストよね。心洗われるもん。自分も、周りにいる人たちを大事にしようとあらためて思うし、こうやって私たちも結婚したんだよなあと思い出す。あのときの両親のうれしそうな顔や、みんなにもらった祝福は、絶対に忘れられない宝物だ。でも、あれから2年経って思うのは、あたりまえだけどあの日がゴールじゃないってこと。家族も友だちも、あの日集まってくれた人たちみんなに、ずっと元気で幸せでいてほしい。ほんとにほんとに祈ってる。

その日は11時ちょっと前に家を出て、夕方5時過ぎに帰宅した。子どもと離れて出かけるって、まったく妙な気持ちがするものだ。きれいな服を着てちゃんと化粧をして、ヒールを履いて大股で歩く。それだけのことでものすごく自由になった気がするし、懐かしい顔ぶれと会って話すのは心底楽しく、ナイフとフォークを使ったごはんにはときめきすら覚える。解放感に浸っているのに、寂しくてたまらなくもあるんだよね。

披露宴には、2ヶ月にもならないんじゃないかっていう女の子と5,6ヶ月くらいの男の子、ふたりの赤ちゃんが来てたけど、そういう子を見るにつけても、自分の子を思い出して、どうしてるかなー早く会いたいなーと思う。お手洗いに行ったとき、ちょうど女の子のほうのおむつ替えをしてて、激しく泣きじゃくるその子の声はサクとは全然違うものなんだけど、もちろんサクの泣き声がオーバーラップしてきてしまう。夫から入るメールに添付された写真を見て、誰この可愛い子?!て叫びだしたくなっちゃう。

最後はほとんど小走りになりながら帰る。義父に抱かれたサクに声をかけて頬をつつくと、ニッカー♪と笑った。聞けば、夫と彼の両親にお守りをされて、6時間のあいだ、ただ一度もぐずらなかったらしい。泣いて泣いておっぱいを探す姿を想像すれば胸が痛くて仕方がなかったけれど、そんなにゴキゲンなのもどうよサクちん。でも、人見知りの時期に入ったりしたらそうはいかなくなるんだろうね。

さすがにパンッパンになったおっぱいをすぐに飲ませたんだけど、あれ?あんまり飲まない。と思ったら、1時間ほどして、どんだけ?て勢いで飲みだした。すごく真剣に食いついて離さないサクを見ながら、ごめんねーと思い、かわいいなーと思い、でも意外とだいじょうぶなもんだな、とも思った。