朔太朗のネバー・エンディング・サマー

10月11日、来客続きで楽しい数日を過ごし、今日は家族水入らずで大濠公園へ行ってみようってことになった。周回2キロのこの親水公園を、独身の頃から通算すると何百キロ走ったことだろう。ついに子どもを連れてデビューの日が来たか〜。

・・・なんて、感傷の入り込む余地は、どこにもない。三連休最終日のうららかな昼下がり。猫も杓子も、走る人も歩く人も、犬も子どもも皆々打ちそろって公園に集結しているのである。駐車場に入るのに20分くらいかかった。テーマパークも斯くやの賑わいだ。

乳飲み子を抱えた私たちは、走るでもアヒルに乗って池を泳ぐでもなく、今春、園内にオープンしたスターバックスを目当てに歩く。しかし当然、ここもディズニーランド内のレストランかよ!てほどに人が並んでいるわけで・・・。お天気のいい休日、福岡にあるスタバでいちばん売上が上がっているのは、天神でも博多駅前でもなく、この大濠公園かもしれない。

でも、ここまで来たんだから(って家から4キロくらいだが)、並びます並びますともよ。ベビーカーのサクも含めて親子3人で列に加わってのんびり待つ。目に留まるのは、やはり同じような親子連れだ。こんな人出だから、赤ちゃんも次から次に通りかかってくれるのである。

子どもを産んでから、よその赤ちゃんに対する愛情まで深まった気がする。あの子もこの子もみんなかわいい、なんてホクホクしながら見ているうち、ふと気づいた。うちの子、誰よりも薄着だ。

みんな、なんか、フカフカした素材の、秋を感じさせる装い、そうじゃなくても最低長袖を着とる。サクはといえば、見た目も涼やかな水色の半袖カバーオール1枚、もちろん素足。

声を大にして書きとめておきたいんだけど(変な日本語)、この日の福岡市は最高気温26度。午後2時過ぎは軽く汗ばむくらいの陽気だったのよ。そうでなくとも赤ちゃんは汗っかきだしさ! しかしカレンダーは10月半ば。気候はどうあれ、この格好では、おしゃれマスターの称号はいただけませんな。ちなみに親も二人とも、半袖で行っていた・・・。だせー。

しばらく前からうすうす気づいていたの。そろそろサクも衣替えをしなきゃいけないって。でも、ちょっと肌寒い日でも、「外へ出るときにカーディガンと靴下をプラスすればいいよね」 「てか、抱っこひもだったら、ママと密着するし寒くないよね」なんつって凌いで、家の中では相変わらず薄着ばかりさせている。

だって、いま着せているウェアたちに「サクとの来年」はないんだもん。サイズアウトしてるに決まってるもん。てことは、まだ見ぬサクを想像しながら買ったものとも、たくさんの頂きものとも、たった2,3ヶ月のおつきあい。そんなのやだやだ。寂しすぎる(・・・し、もったいない)。お別れを先延ばしにしたい。少しでも。

よく、「ふたりめの子は“ゆっくり育って” “いつまでも赤ちゃんでいてほしい”と願うものだ」なんていうけど、私、すでにサクに対してそういうところがあるんだよなあ。今がいちばんかわいいんじゃないかと思ってる。ま、そう思い続けてすでに3ヶ月以上経ったので、たぶん半年後も1年後も同じだろうことは想像に難くないが。

そんなこんなで、天気予報でこの先一週間の予想気温を確認しては、「おっ、25度。まだまだいけるや〜ん♪」なんて、自分に言い聞かせている私。サクの夏はいつまで続くのであろうか・・・。