8/21放送『佐野元春のザ・ソングライターズ』岸田繁part2

音楽における言葉の世界を探求する、というのが番組のテーマらしい。こないだミスチル桜井さんが出てたときもあったよね。見ればよかった。なかなか面白い番組だ。佐野元春ってすごくロックンローラーなイメージだが(何曲か知らないけど知ってる曲はみんな好き)、なんかいい感じにジェントルマンだなあ。ゲストとのやりとりが、茂木さんより上手というか、自然。ミュージシャン同士だからだろうか。

くるり岸田繁のゲストは2回目。1回目は何したんでしょう。今回は、大学の教室を使ってのワークショップ。来てる人もみんな大学生っぽい。くるりの歌詞を1行目にして、そこからイメージを膨らませて2行目。2行目ができたら3行目と、その場で続くフレーズを募っていって、岸田さんがおもしろいものを採用し、8行の連詩を作っていくという試み。で、できたのがこれ。

東京の町に出てきました
高円寺の駅前広場には
ハチ公はいませんでした
あれから15年・・・
小さなスナックで働く私は
超能力を覚えました
よろしく東京 さよなら故郷
やりたいようにやってくわ

最後の8行目には、それまでの流れを受けて岸田さんが『またあなたに会えました』と付けたんだけど、そのあとに出た学生の案「やりたいようにやってくわ」のほうがいい、と本人が言って変更。ギターの即興で曲もついた。

まあ、こうしてあとから書き起こしてみると、出来がいいのか悪いのか・・・ありそうだけどこれはちょっとな・・・て感じではあるけど、できていくまでの過程を見てるとけっこう面白いんだよね。実際のくるりの曲では、

東京の町に出てきました
相変わらず わけのわからないこと言ってます
恥ずかしいこと ないように見えますか
駅でたまに昔の君がなつかしくなります
君がいないこと 君とうまく話せないこと
君が素敵だったこと 
忘れてしまったこと

で8行、ワンコーラスなわけで、これがメジャーデビュー曲なんだから、あたりまえだけどプロは非凡ですな。てか『東京』名曲すぎ。前奏(っていうの?)だけで泣けるわ。

最後に学生の質問に答えて、「『チアノーゼ』では“ロックンロールという言葉 死んでしまえ”って、世間で言われてるロックンロールに対して歌詞で毒づくことしかできなかったけど、のちに『ロックンロール』という曲を作ったときに、自分たちがやりたいロックンロールができた」っていうコメント。ほほう。