天然自然に生きている

このあいだの三連休に大学のサークルの同窓会があって、参加はできなかったものの、旧友数人と前後してメールのやりとりをした。いずれも男友達ということもあり、ふだんは女子同士に比べると連絡を取り合う機会はぐっと少ないものだから余計に懐かしく、勢いにのって、別のつながりの男友達に連絡をとってみたりもした。考えてみれば、この先“男友達”ができることって、あまりないのかもしれないな。仕事関係で親しくなるのとはまた趣が異なるんだよね、男の“友達”。

同窓会はとても盛況だったみたい。朝5時まで飲んだとか。男だらけでだらだらと続く酒とおしゃべりの様子が目に浮かぶ。

男女の別にかかわらず、それぞれ違う生活を送ってもう長いんだから、みんながみんなと昔のような付き合いができるとは限らない。でも、久々に会うっていいよね。ブランクが空くと、声をかけたりするときはちょっと恐る恐るといった感もあるけど、昔からの友達はたいてい気安く応答してくれる。それだけでうれしくなったりできる。

数日前、子どもに合わせてうたた寝していたら、分娩台に乗っている夢を見た。しかもかなり正確な再現フイルム。
私は立ち会いを望まなかったので、あの台の上でのことは、夫も、家族の誰も知らない。お産は思っていたよりもずっと長くかかって、最後は私の体力が尽きて吸引分娩になった。そのことが情けなくて、長時間つきあってもらった産院のスタッフたちにも、心配しながら待っていた家族にも、狭いところでじっとがまんしていた子どもにも申し訳なくてしかたがなかった。生まれたばかりの我が子を触って口をついて出た最初の言葉も「ごめんね」だったのだ。先生や助産士さん、家族にも泣きながら謝っていた。
思えばあのときから私のマタニティ・ブルーは始まったんだな。
分娩室の夢は、見ているときはかなりリアルでつらかった。でも夢から覚めたあと泣いたり落ち込んだりしなかったことが、私を力づけた。着実に回復している。丈夫にできてるもんだ。

「赤ん坊はいいなあ。○○○○に生きとる」
5月か6月か、『ゲゲゲの女房』の中での茂さん(向井くん)のせりふ。最初の子、藍子ちゃんが生まれて間もなく、家の軒下で抱っこしながら言っていた。とてもいいシーンで、産後の今になってよく脳裏に浮かぶんだけど、○に入る言葉がはっきりと思い出せなくてもやっとしとる。天衣無縫でもなく、天真爛漫でもなく、でもそういう感じの四字熟語っぽい、、、“天然自然”だったかな?

自分の子を見ていても、本当にそう感じる。飲んで寝て出して。快も不快も感じるまま。それがうらやましく、振り回されながらも、その天然自然をそのままに守ってやりたいのだ。