家族あっちこっち移動

●3月19日(金)
これまで書いてはいなかったが、甥っ子が入院した。RSウイルスに罹患し、41度以上の熱が出たという。彼はまだ生まれてたったの10ヶ月なので、入院には母親である義妹が付き添うことになった。しかし、彼女には、じきに4才になるもう一人の息子がいる。もちろん、感染したらいけないので、病院には連れて行けないし、義妹の夫はそうそう仕事を休めない。そこで、甥っ子の祖父である私の義父が、福岡から甥っ子一家の居住地・長野へ出張していったのが約1週間前。ドアツードアで8時間もの長旅なので、体力にすぐれ、家事育児能力でも女性に全くひけをとらない義父が派遣されることになったらしい。また、折しも近所で不幸があり、お葬式等の手伝いがあるので、義母はそちらのほうに携わる必要もあった。

当初は3日ほどだった滞在予定は、入院期間と共に延びていった。義父は獅子奮迅の大活躍だったようだ。出勤前の婿殿に朝ご飯を食べさせ、甥っ子3才を幼稚園に送り出し、自分と娘の分のお弁当を作って、車で1時間ほどかけて病院へ行って、一緒にお昼を食べ娘を休憩させて甥っ子0才を診る。幼稚園の終わる時間に合わせて迎えに行き、甥っ子3才の夜ご飯を作り、食べさせ、お風呂に入れて、寝かせる。婿殿が帰ってきたら彼にも夕飯を食べさせる。「同じことを、俺がエミっこのお母さんならまだしも、お父さんにされると思うとぞっとする・・・しかも1週間も・・・」とは我が夫の弁である。さもありなん。

“娘や孫のためならエンヤコラ”ってやつでしょう。電話口の義父は毎日いきいきとした様子だったそうで、むしろ1日ごとに元気をなくしていったのは義母のほうだった。彼らの住まいは機密性のあるマンションでもなければ、みっしりと家が並ぶ新興住宅地でもない。田舎なので近所づきあいは豊富だけれど、いかんせん広い家(というか敷地)、お隣さんとの距離、周囲の環境など、確かにひとりで過ごすには心細いものがある。

ということで、私たち長男夫婦はこの日、定時ダッシュで篠栗に駆けつけ、一緒に夜を過ごしたのだった。金曜夜の帰省は初めてだったんだけど、道路の混み具合が土日の午前中と全然違うのね。いつもの1.5倍くらい時間がかかったよ。

義母は手ぐすね引いて待っていたようだ。お寿司をとり、そのほかにも茶碗蒸しとか焼肉とか(寿司と焼肉って!)ポテサラとか豚汁とかが用意されてた。そして、お喋りが止まらない〜。そうだよね、昼間は奥さん連中と喋る機会があるとはいえ毎日じゃないしね。満腹でお腹は苦しいし、背もたれがないのであばらも痛くなってきた私は、最後は座敷の座布団に寝転がって義母と話していた・・・・。でも、とても喜んでくれた様子でよかった。それにしても、長野で義妹たちが大変なときに、こんな贅沢なごはん頂いてていいんでしょうか。