師走の七 / 安田菜津紀さん写真展&講演会

●12月某日: フォトジャーナリスト安田菜津紀さんの写真展&講演に行きました。

【君とまた、あの場所へ ~シリア難民の子どもたち~】

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「シリアの人たちは、『私たちの現状を知ってほしい』と思っている」

安田さんの言葉を聞いて、私なりにレポートを書こうと思いつつ2週間以上が経ち、その間にメモがどこかに行ってしまった・・・💦痛恨💦 記憶をもとに書きます(数字は安田さんのネットへの寄稿等を確認して書いています)

シリアで内戦が始まったのは、2011年3月。
そのころ自分がどんな状況にあったか、私たち日本人はよく覚えていますね。

あれからもうすぐ8年。シリアでは、500万人が国外へ逃れ難民となり、国内で避難している人も650万人と言われています。もとの人口は約2,000万人だから、実に半数以上の国民が、こんなにも長く避難を強いられているわけです。

安田さんは大学時代(2005年ごろ)に初めてシリアを訪問。内戦までは、もっとも数多く足を運んだ国だったそうです。

美しい国で、夜景は宝石箱をひっくり返したよう。人々はバックパッカーにもとても優しく(鼻をすすりながら歩いていたら、道ゆく人がすれ違いざまにティッシュを差し出してくれるほど!)、平和そのものだったあの国が戦闘状態に陥ったときは信じられなかったとのこと。

昼間は50度を超えるような強烈な暑さ。夜になるとぐっと冷え、北部では大雪に見舞われることも。そんな難民キャンプで何年も暮らす人々がいます。

避難先で生まれ、育っている子ども。「この子は故郷を知らないけど、戦争も知らないわ」と言うお母さん。

キャンプにいれば最低限の食糧は支給されるが、移動の自由は制限され、仕事も禁じられる。「それは人間らしい暮らしではない」と、違法な仕事について爆撃や戦闘に怯えながら暮らす人々もいます。

妻と子どもたちを戦闘で失い、大けがを負った娘だけが避難地域に受け入れられて、「なぜあのとき、家族全員を吹き飛ばしてくれなかったんだろう」と泣くお父さん。

砲撃を受けて体じゅうに怪我をして、話しかけても手を握っても反応せず、うつろな瞳をしている5歳の少年。それでもお母さんは、息子が生きている写真を見て喜んでくれたけれど、少年はその後まもなく亡くなってしまった。

戦闘がおさまった故郷に戻り、不発弾や地雷に手足を吹き飛ばされる子どもたち。

そして、シリアに限らず、内戦や紛争地域には【トラフィッカー】が現れるといいます。人身売買を生業とする人たち。
「あなたの子どもを学校にやりながら働かせてあげるよ」
と言葉巧みにささやいて、子どもを売り飛ばしてしまう・・・

なぜそんな甘言に、あっさりだまされてしまうのか? 
それは、親たちも、紛争の中で育っていて、教育を受けていないから。

『写真なんて、なんの役にも立たない』
カメラを投げ出したくなるような無力感に襲われながらも、
「シリアのことを伝えてほしい」
「世界に忘れられるのが一番つらい」
という人々の声を受けて、安田さんは仕事を続けているそうです。

シリアの人々や町をとらえた写真はもちろん雄弁ですが、
安田さんのお話のわかりやすさ、真摯な態度に、とても感銘を受けました。

彼女ほどの有名人なら、もっとサラッとお話しても、みんなよく聞くはず。
(※ TBS 「サンデーモーニング」にコメンテーター出演しているからか、中高年の男性も多かった)
『伝えたい』という思いの強さ、使命感があらわれた講演でした。

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私が安田さんを初めて見たのは、2年前、Eテレ「東北発☆未来塾」という番組。
夫の両親が陸前高田に住んでいたことから、震災後の写真を撮り続けてきた彼女が、東北の学生たちに向けて講師をつとめていました。

2019年の卓上カレンダーは彼女の写真にしようと、かねてネットで購入していたので持参し、サインをもらうことに成功。

「未来塾を拝見しました」と言うと、
「わー! うれしいです。あのときの学生さんで、新聞記者になった子もいるんですよ」
と お話してくれました。

蛇足ながら、今回、夫が不在だったのもあって、息子小2を連れて行くの巻。
彼なりによく聞いて、あれこれ反応してたので、良い機会になったかなあと思ったのですが、驚いたのは、「おなかすいたー! もうダメだー!」とへばってしまった彼に(講演終了は12時半だった)
「サインの列に並ぶべき?」
と相談すると、
「ぜったい ならぶべき!!」
と即答したこと。

「けっこう時間かかりそうよ。お腹だいじょうぶ?」
「だいじょうぶ! たえる!」
そして、私たちの番が近づいてくると
「もうすぐだぞ! リアクションきめたか?」
と そわそわ、念押し。

この人、私に似て、なかなかのミーハー遺伝子を持ってるのかもしれん。。。 

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帰宅後、遅いお昼を食べて、たなかまさんちへ~。「ゾイド」にハマっている彼、エフくんが持っているコレクションを見たり、そんなお話をしたりと交歓したいとかねて要望していたのだw 

ゾイドとは・・・英語の「ZOIC ANDROIDS(動物のアンドロイド)」に由来する造語であり、動物・恐竜などをモチーフとして、ゼンマイやモーターによって歩行や武器の稼働などのギミックを有する組み立て玩具

自分のお気に入りやおすすめのおもちゃをずらりと並べて待っていてくれて、「どうぞ、どうぞ」とサクをそのコーナーにいざなうすずちゃん、かわゆしw サクは「エフくんち行けるまであと●日~!」と指折り数えて楽しみにしながら、いざとなると最初はもじもじ気味だったが(子どもにはよくあるよねw)だんだん調子を出して、言うべきことは言ったもようw 帰り道「はあ、ゆめの時間がおわった・・・」とつぶやいていたw 

夜ごはんは、アジの塩焼き、みそ汁、ほうれんそう、きんぴらごぼう


●12月某日: 父の病院へ。母も来ていた。病院は交通アクセスがいまいちなので、よく歩いた(走った)! 乗り換えが面倒なんだもん。育休後カフェについてfacebookでレポートをシェアしたら、リアクション多い。みなさんの関心の高さがうかがえる。

夜ごはんは、砂ズリと大豆と野菜のトマト煮。焼きそばちょっと。小松菜とニンジンのサラダ。トマト煮は昨日夫が作っていたものなんだけど、砂ズリとトマトソースとの相性がこんなに良いとは!!