『いだてん』第8話 「敵は幾万」

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本作のクドカンの脚本は、いわゆる「クドカン節」をかなり封印してるなあと感じる。もちろん細かい笑いや複雑な時系列の提示などはクドカンらしいんだけど、セリフまわしやキャラ設定は『あまちゃん』のとき以上に堂々と王道を歩もうとしているような。

その姿勢は基本的に好きなんだけど、スヤさんやシマといった女性陣がきわめて「好感度の高い」キャラ設定になってるのはちょっと「うむー」と思ってはいる。とても魅力的なんだけど、クセがなさすぎて。クドカン作品の女性キャラって、普通、めちゃくちゃやん? まあ、本作では四三だって素直ないい子だからね…。今後見えてくるものに期待。

それにしたって綾瀬はるかの嫁入り、思いを断ち切ろうとする四三の夜の水浴び、新橋駅の賑わいなどすばらしい画が続く。玉名の水運の隆盛の様子もよかったなあ。

大竹しのぶの女丈夫、綾瀬はるかの宵の嫁入り、そして白石加代子の母上! 出発するのは四三や弥彦だが、なぜか女性陣の印象が強い回だった。

そして、三島家劇場がここで大団円を迎えたということは、弥彦ぼっちゃまには新たなドラマがあるのだろうな。だいたい、21世紀に至っても、短距離のメダルなんて日本人には遠いのだから結果は見えているわけで…。