長月の六 / 世界の女性を知る会・韓国

●9月某日: 王さん主宰の「世界の女性を知る会」、このシリーズ大好きです♡
今回のテーマは、韓国! 楽しみにしていました。ほんと思うんですけど、私自身も含めて、日本人は韓国のことほとんど知らない! 逆もいえるんでしょうが。

隣国と仲が良くないのは、古今東西よくあることです。イランとイラク然り、インドとパキスタン然り、昔のドイツとフランス然り。その結果たくさんの争いがあり、不幸な犠牲があったわけです。
過ちを繰り返さないためには、ふだんから行き来して、交流や対話を積み重ねとかないと。
ケント・ギルバートに対して、失望を通り越して憤っていますよ私は!!!

前半は安瀞珠先生による、朝鮮半島の歴史のお話。
配布された年表がとてもわかりやすく、しかも、当該時代の韓国ドラマが併記されていました!

それでわかったのは、韓国では、自国の歴史のほとんどすべての時代について、人気ドラマが製作されているということです。
戦国と幕末、そして江戸の捕り物帖に偏りすぎている日本のドラマ界よ、ヤマト王権とか奈良時代鎌倉時代のドラマとかももっと本腰入れて制作せぃ!! せめて『太平記』とか『花の乱』とかの再放送をしなさい!!

・・・ふう。話が逸れましたが

新羅や高麗など、古代から中世にかけては、主に家庭内の話とはいえ、女性の地位が比較的高かった。その後、近世に入り李氏朝鮮の時代から、ぐんと低下した」

とのこと。日本とかなりよく似ています。

「日本の伝統的な家族観を大事に」とか言って、実質的に男尊女卑を正当化する人たちがいますが、古代から中世までは、あらゆる社会的分野に女性の姿が見られるのですよ~。

このあたりの日本の女性史は、あまり知られていないけれど面白い分野なので、いつか機会があればご紹介しますね。

さて、その後は、釜山からの留学生 李周英さんによる、韓国の若者についてのプレゼンがありました。すばらしかった! 

OECD各国の中でも、韓国は近年、若年層の失業率が高い!
2016年、日本は5.2%ですが韓国は10%を超えているそうです。
すさまじい学歴社会で公務員試験を突破するために何年も浪人したりなど、若者の生きづらさを表す「ヘル韓国」という言葉は知っていましたが、「Nポウ(放棄)世代」には驚きました。

2010年頃、「3ポウ(放棄)世代」という言葉が誕生。
若者は「恋愛」「結婚」「出産」の3つをあきらめざるを得ないという意味です。
それが、いつしか「5ポウ世代」「7ポウ世代」と諦めるものが増えてゆき、
今は「就職」「家」そして、「人間関係」、「希望」すらも諦めるものだとされているそうです。

その反動で、
「YOLO= You Only Live Once = 人生は一度きり!」

というフレーズも流行し、あと先を考えず今やりたいことをしよう!という刹那的に生きる若者も一部で見られるとか。

日本では人手不足が叫ばれ、学生の就職では完全に売り手市場になっていますよね。
韓国も同じく少子高齢化しているはずなのに、ずいぶん違うのはなぜでしょう?

徴兵制や、南北の状況についての話も大変興味深かったです。

どんな国も何かしらの問題を抱えています。
その中で、私たちと同じように、日々の暮らしに一生懸命な人々が生活を営んでいます。

韓国のジェンダーの状況、クオータ制についてなどは、10/20のアミカスのイベントで詳しく聞けるのではないかと思います。今日の会の主宰の王さんもお話されます。私は、冒頭で寸劇に出演予定です(笑)

そうそう、勉強会の前には、山本文房堂でサムホール展を見た! ちょうどしほちゃんが在廊していた。サムホールっていうのは、絵画用語で親指と小指を伸ばした長さ…だったかな? とにかく少し小さめのサイズのことです。

それを、1人2枚ずつ出品。この形式が面白い。みんな同じ大きさの額だけど、中の絵はさまざま。しかも、2枚シリーズ的な出品もあれば、だいぶ違うテイストの作品を2つ出している人もある。

しほちゃんの絵は、激しい海の渦と、涼やかな路地で猫に手を差し出す子ども。うーん、どっちもしほちゃんの絵だ。

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しほちゃんの隣にあったカラフルな六文銭(違!)の2枚や、サボテンの2枚。お弁当の2枚や、十六夜の絵など、いいなあ~って思う絵がいろいろあったよ。

勉強会では、ビエントの美味しいホットサンドを食べながら、いろんな人とお話して楽しかったです。フランス人の藤村さんの力説にめっちゃ頷く。

帰り、下校してきたサクとちょうど一緒になる。夜ごはんは、ハンバーグ、スパサラ、みそ汁、ひじき煮。