『西郷どん』 第14話 「慶喜の本気」
・熊本で要人と対話し、えらく感銘を受けた正助どん ← その中身を知りたい
・篤姫の婚礼道具を整えた ← 申し訳程度のシーンしかなかった
・将軍継嗣問題についてやっと家定に嘆願できて腰が砕けるほど脱力する篤姫 ← 何の苦労もなくスムースにいったように見える
・松平春嶽に頼りにされたり、井伊直弼に招かれ造反を促される西郷 ← なぜそんな重要人物に?
・・・という感じで、偉人を取りあげる大河や朝ドラが陥りやすい「どうしてそんなにすごいの? 何が大変だったの? がわからないまま、すごい!大変だった!とセリフで説明される」が頻発しつつあり、これから怒涛の幕末に突入していくのに心もとない。偉人を偉人として描くにはそれなりの実務など過程が必要で・・・・。
まあ、そういう作風のドラマじゃないんだろうな、とは承知してるけど、物足りなさはやっぱりある。
とはいえ、場面場面の雰囲気、美術、役者の演技には心惹かれる面もいろいろある。
又吉の家定が予想以上にいい! こだわりが強く過敏で知性という面では弱くても、あたたかい心、あたたかさを求める心をもっている将軍像が、短い出番でよく表現されてて、演技というか演出がうまいし、家定に関しては脚本もいいなと思う。大河で何度も繰り返されてきたハリスとの対面シーンもよかった。
家定を慕わしく感じている篤姫の描写もいい。華やかな着物も見てて楽しくて、間もなく落飾して見納めになると思うと寂しい~。
篤姫と並んで、出てくると画面がパッと華やぐのが慶喜。松田翔太のけれんみ、すばらしい。しっかし磯田屋は、構えやしつらえはともかく、女子大生が侍るキャバクラみたいだなw およしと慶喜はプラトニックにしか見えないww
慶喜を守って刺客を仕留めてしまい、震えが止まらない西郷。『守り人』シリーズで凄腕の刺客を演じていた人とは信じがたい怯えっぷり、さすがです。存外落ち着いている慶喜の「死骸を始末しないとな」っていうセリフは良かった。斉彬の嫡子・虎寿丸が死去したとき、かまわず祝杯をあげる歴々を咎めていたので情が深いのかなと思っていたが、刺客ふぜいと自分との命には軽重があって当然だと思っていることがわかった。ここでの西郷との対峙は、のちに思い出すことになりそうだ。このピュアな(まっとうな、とも言う)西郷が、数年後、どんな顔して江戸に火を放ったり会津を攻めたりするのかも見もの。
佐野史郎の井伊直弼の静けさもいい。「たっぷりと泥水を飲むがよい」の脅し文句に、録画再生してる横で折り紙折ってた息子(小2)が「ええ?!」と急に反応していたw
「こういう場合、屋敷の主で大老とはいえ、一橋慶喜がきてるのに普通に上座に座るものなのか?」と思ってたら、ヒー様が襟首つかむ(違)ためだったw 助さん・角さんばりに西郷と橋本を従える慶喜の図w なんぞこれww