『西郷どん』 第3話 「子どもは国の宝」

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いい! いいよ、鈴木亮平の吉之助さぁ。なんか好きになった。男にも女にもモテるらしいが、親父や上司といった「権威」にはあんまりウケのよくない吉之助さぁ。土間に伏して、汗びっしょり、言葉を尽くして借金を申し込む姿に、豪商だけじゃなく私もオチた。てか、息子の必死の手招きに、ついつい一緒に頭を下げちゃう親父もよかった。風間杜夫、いい味出してる。

半次郎を庇おうとして、彼の太刀筋の良さにあっけにとられ、相好を崩すのもよかった。猪の手柄を熊吉に譲るとき(いや、譲られるときかw)すんなり呑み込まず不承不承なのもよかったし、熊吉のばあちゃんに会えて心底うれしそうな姿も。今の吉之助さぁは、あんまり頭のまわるほうじゃなく、朴訥で不器用。ま、従来の西郷像といえばそうなんだけど、なんとも愛らしいよ。たぶん、再び斉彬の目に留まるまで、何一つ成功・活躍しそうにないよねw

このドラマの西郷は、後年、ある種のマキャベリストに変身していくのかな? 林真理子の小説ならそうさせる気がするけど、中薗さんがそれを描く気はあんまりしないw

問題はむしろ、斉彬な気がしてきたんだよね~。若い吉之助たちが斉彬を熱望するのはわかるんだけど、それほど大人物に見えないの。調所を追い落としといて今夜一緒に飲まんか?とかさ、なんか中途半端にいい奴になろうとしてんじゃねーよ、という感じ。

このころの斉彬さん30そこそこらしいから、まぁいい奴になりたいのもわからんでもないけど、なんせケン・ワタナベだからさ、なんか、おいおいってなるのよね。そういうところを、彼の限界だとか残酷さだという意味で描いているんならいいけど、そうじゃなくて、単に長所として描いている気がする。

だって、アバンタイトルで、「斉興の悪政を正そうと…」ってハッキリ言ったもんね、ナレーションが。『悪政』と決めつけたわけですよ。あー、やっぱりそういうスタンスか。

大河ドラマは、
「いかにして正義(新勢力)が悪(旧勢力)に勝ったか」
ではなくて、
「異なる正義がどのようにぶつかり、どのような結果を生んだか」
を描いてほしいんだけどな~~~。

でも、竜雷太の調所はすばらしかった。前回といい、大河ドラマを見てるゥゥゥ!っていう満足感。「斉彬が生まれた日、世継ぎができた薩摩は安泰だとうれしくてうれしくて、酒がめちゃくちゃ旨かった」と本人に話すのもよかった。だから斉彬は飲みになんか誘うんじゃねーよ!

西郷さんちの親子喧嘩を止める瑛太の「んにゃんにゃ、家を売るとはどげんやろか」に萌え萌え萌え!!! 糸ちゃんが赤山さんちで先生や二才たちと仲良く喋っとるのは、考証的にだいぶカジュアルすぎやせんでしょうか・・・・?

久光かわいいよ久光。ルミ子の由羅が全然怖くないのも、まぁいい。ユッキーヤが雪隠から出てきた!(←何の歓喜だ)

半次郎の子役もめっちゃかわいくて上手だった・・・。おそるべしNHK・・・。