神無月の十二 / 選挙前日、もってる夫・君たちはどう生きるか

●10月某日: 台風接近に伴う天候悪化が予想されていたけど、どうやら昼過ぎまではもちそう。ということで、思いつきで天神へ。今日は選挙戦最終日。ソラリアステージ前で、いなとみさんが街宣していた。facebookで告知は見ていたので、夫に「あれ?前原さんいる?」と聞くと「いや、おらんね…」で、2分くらいしてから「あ、いるいる」ほんとだー。空気と化していた。目立たない方がいいという判断なんだろうね…

人はけっこう集まってたよ。で、翌日、西日本と毎日、どっち買おうかな~とちょっと迷って結局西日本新聞を買ったら、「候補者の最終日の訴え」を聞く群衆の一人として夫がばっちり映りこんでいるではないですか(笑) 話を聞いてたのはせいぜい5分程度なのに、夫、もってるな!

秋のアクロス山に登る。途中、どんぐり集めたりしながら。今日は展望台があいていて、ぐるりと四方がよく見える。たくさんの山々に囲まれ、海にも面した、この福岡の町。降りて、天神中央公園で遊ぶ。前世は犬か、てぐらいボールを追うのも汗かくのも楽しいんだけど、あとからどっと疲れがくるお年頃な私(^^;

お昼ご飯を食べた後は紀伊国屋書店へ~。サクの「立ち読み力(どんな力だ)」の発達が著しい今日このごろ。余裕で1時間くらい立ち読んでるので、私は余裕でつきあえるんだけど夫は別の売り場に行ってますw 今年も「ブックオカ」が始まっていて、1冊購入。以前、梨木さんの「僕は、そして僕たちはどう生きるか」を読んで以来、気になっていた吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」を。

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んで、この約一週間後、宮崎駿監督の新作のタイトルが、『君たちはどう生きるか』 である旨、発表されたではありませんか~!まさしく、吉野さんの本から取ったタイトルなんだって。その気持ちわかる~! 握手握手~

当該本は昭和12年(1937年)刊行。日中戦争が始まった年、軍のファシズムが拡大し、挙国一致の戦争へなだれこむ時代に、勇気ある作家と出版社との協働が少年少女のために生み出した作品。

梨木香歩 『僕は、そして僕たちはどう生きるか』もまた、この作品に触発されて書かれました。こちらは現代小説で、森や、動物や、池のまわりの植物と共に、不登校やアダルトビデオや都市開発の問題が語られます。もちろん第2次大戦のエピソードも色濃く影を落とします。

「人は元来、群れで生きる動物、だからこそ全体主義の恐ろしい罠に嵌らないように…」

という作者の強い思いを感じた小説でした。その読書経験から、原典ともいうべき吉野源三郎の『君たちはどう生きるか』を、いつか読もうと思っていたのでした。
「どう生きるか?」なんて、真正面から問われるべき時代に生きているのだなあと思います。

夜ごはんは、串焼き(豚バラ、えのき巻き、トマト巻き)、ニラのチーズちぢみ、水炊き風スープとめざし。夫すごい。がんばったね!!!(上から)

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