今夜再放送、菅原小春×伊勢崎賢治の「スイッチインタビュー達人達」

きょう12月15日(金)、24時から再放送です! もうこれ絶対見てほしい。
菅原小春×伊勢崎賢治の「スイッチインタビュー達人達」 by Eテレ。まさに、政治とアートの共演です。

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菅原小春さんは25歳、スティービーワンダーの「Higher Ground」で踊るCMや三浦大知との共演で話題になりましたね。緩急自在で性を超越したダンスは一度見たら忘れられないもの。世界中からワークショップの依頼が引きもきらず、これまでに35か国を訪れているそうです。映像が流れましたが、どの国でも何百人単位で人が詰めかけていて、会場の雰囲気はとにかくエモーショナル!!

伊勢崎賢治さんは国連から派遣されてアフリカやアフガニスタンなど紛争地域の「武装解除人」として活動し、今は東京外語大の院で紛争予防・平和構築学を教授しています。綺麗ごとでは語れない、テロ組織や少年兵の現実をつぶさに見てかかわってきた人です。彼の著書、中高生向けに書かれたコレがまずはおすすめです。

初対面の2人。トランペットもやる伊勢崎さんが語る、

「音楽にも国境はできてしまっている。タリバンの前でジャズは演奏できない、アメリカの音楽だから」
「少年兵たちはラジカセの大音量でラップミュージックを流しながら興奮状態で突っ込み人を殺していく」

などの厳しすぎるリアルな話を、
政治や国際情勢には詳しくないけれど、世界の人々と踊ってきた菅原さんがどう受け止めるか…。

菅原さんがワークショップで大勢の受講生に英語で呼びかける

「私にとってはダンスを見せることや振り付けは問題じゃない。
 何が自分の中にあるのか? それが重要なの」
という言葉も印象的でした! 


異業種でトップを走る2人が互いにインタビューし合うこの番組、私の大のお気に入り。

今は、「坂本龍一 × 福岡伸一」を見てるんですけど、分子生物学(って何なのかわからない 笑)博士の福岡さんが、音楽の起原について

「人間はもともとPhysis(フィシス:自然)の生き物なのに、夜空の星々を線でつないで星座にしてしまうように、Logos(ロゴス:論理や意識)にとらわれてしまう。ヒトも心臓や呼吸、脳波など生命体としての自然音を発するし、セックスにも律動があるのに、そのことを忘れてしまう。だから生きていることを思い出すために、外部装置として音楽を作ったのではないか?」

と語り、坂本龍一が

「とてもロマンチックな考えですね・・・。そうだと仮定すると、Physisを意識するためだったのに、自然に手を加えて楽器を作り、より正確を期するためにコンピューターまで使うようになったのは、ヒトの大いなる矛盾ですね」

と答えるやりとりが、頭良くてクールでロマンチックでセクシーで、そしていろんな物事に通じる普遍性も感じられて、めちゃくちゃ痺れました。