「女性の翼」ノルウェー研修報告会、と、共謀罪法案成立

(facebook投稿より)

“ままいる”さん主催、福岡県「女性の翼」ノルウェー研修の報告会に向かう電車の中、
ついに共謀罪の法案が成立したことを知りました。
そりゃまあ議席数ってもんがあるんだから
結局は成立してしまうだろうとは思ってたものの、
こんなにもツッコミどころだらけのプロセスを辿るとは・・・。

法相は国会答弁のていを成していない状態。
首相も同様。しかもヤジまで。
官房長官は国連特別報告を受けて国連に抗議すると言い。
最後は、委員会採決という本来の手続きを省略して中間報告で強行採決。
そしてNHKはこの数日、国会中継をやらなかった。
どーなってんだ。
 
こんな方法で成立させた法案が、
瑕疵なく運用されると思えるほど楽観的にはなれない。
 
思えば。
集団的自衛権行使を容認する閣議決定のあとだった2014衆院選。
それでも、与党が勝ちました。
(475議席中、自民291+公明35=326議席)
 
秘密保護法や安保法案の成立のあとだった2016参院選。
ここでも、与党が勝ちました。
(242議席中、自民121+公明25=136議席)
どちらの結果にも暗澹としたものですが・・・。
 
次の衆院選はいつになるかまだわかりませんが、
年内か、来年か。
そこでも、与党が勝つのでしょうか。これでも。
みんな何も思わないんでしょうか。
忘れてしまうんでしょうか。
それとも賛成・支持してるんでしょうか。
 
おそらくは、興味がない人が多いんだろうなと思います。
Twitterを見ていたら、こういう意見を見ました。
 
「話し合いをしたくない」という有権者が多いのだろう、と。
他人と話し合いたくもないし、
問題を解決するための苦労もしたくもないし、
問題のことを視界に入れたくもない。
いっそ支配されたままでいるほうが楽。
その結果、自由を奪われてもいい。
それぐらい、考えたり解決したり話し合ったりするのがしんどい。
我慢することはそれなりに得意。
そんな人たちが、この政権を続かせているのだろうと。
 
あるいは、
マスコミが煽る『与党 vs 野党』の構図。
これが、勝ち組・負け組の格差に敏感にならざるを得ない、世知辛い今の世の中で生きる人々に、
「勝ち馬に乗らなければ」という意識を抱かせる。
「自分が支持している側が勝った」という安心感や快感のために政権を支持する。
 
なるほど、と思う。
6歳の息子。
私と夫(親とかでも)がちょっと議論したり、
ニュースについて意見を交わしたり、
「もっとこうしてほしい」というような要求とかをすると、嫌がる。
ケンカしてるとか、ケンカになりそうだと感じるみたい。
「やめろ!」「そういうこというな!」とか、言う。
 
だから、
「ケンカしてるんじゃないんだよ。
 話し合ってるだけだよ。
 言葉で伝えあわないとわからないんだよ。」
と、教える。
それでも不服そう。
話の内容は、6歳児には難しいものが多いから、
口喧嘩とディスカッション、意見発表とかの区別がつきにくいよね。
ニコニコ笑いながら楽しく過ごす雰囲気こそが「仲良し」の証拠だし、安心だと感じてるんだろう。
まぁ当然の反応だと思う。まだ6才だから。
 
でも、日本の社会って・・・
みんな、そのまま大人になってしまってるのかもしれないと思う。
 
仕事や家事や育児が忙しいから、
時間や心の余裕がないから、
社会のことも政治のことも考えないんじゃない。
いや、それもあるんだけども。
根本的に、考えたくないからだ。
問題を解決する能力なんて自分にはないと思ってるし
そんなことに労力や時間をかけたくないし
議論(対話)のやり方も知らない。したこともない。
議論なんてして、相手に、周囲にどう思われちゃうか怖い。
ニコニコ楽しい話以外で関係性を作っていくことが苦手。
言葉のいらない「以心伝心」がすてきなコミュニケーションとされていて、長年連れ添った夫婦は会話なんてなくても通じるよね、とか・・・。
 
子どもの頃は、勉強や習い事。
大人になったら、職場の業務、あるいは子育て。PTA。
「これをやりなさい」「これがあなたの仕事よ」「これが正解よ」
と言われたこと「以外」のことを、自分で選んで、主体的にやる機会が少ない。
だから、どうやっていいのかわからない。
そうやって、考えない習慣、興味をもたない習慣、言葉にしない習慣がついてる。
 
前段がすごく長くなりましたが、
この50年、さまざまな人々の努力や活動を経て
女性の地位が向上したノルウェーでは、
 
「対立から対話へ」
 
というスローガンが掲げられたとのことでした。
彼らは対立は何も生み出さないという教訓を得て、
対話を推し進めるに至ったのだと。
 
一方で、日本は、
「『対立もなく対話もなく』じゃないでしょうか?」
と言われていて、本当にそうだと思いました。
 
みんな興味を持たないし考えないから、対立すら生まれない。
まして対話もしようがない。やろうとしても、へたくそ。
それが、集団的自衛権や安保法案や秘密保護法、大臣たちの失言etc
いろいろあっても結局与党が勝ってしまう選挙結果に表れているし
 
今回の共謀罪成立のプロセスも、それから加計学園問題の「忖度」しろ、まさにそれなんじゃないでしょうか。
 
相手と対話をするためには、
自分の思い、自分の言葉、自分の存在が大切にされなければならない。
同じように、対話の相手も尊重しなければならない。
 
ノルウェーでは、
「すべての人を生かす」
「格差を生じさせない」
「未来(子ども)に投資」という国家のポリシーのもと、
保育園にも
「あなたはこの世で唯一の存在」
「1人1人を尊重」
「誰がエラいとかじゃない」(正しいニュアンスがわからない…すみません…)
などの掲示があったり、歌を歌ったりする。
平等や民主主義、リーダーの経験(社会性)、自分の思いを言葉で伝える
などを、子どもの頃から身につけられる環境があるそうです。
 
かたや、日本は?
和を乱さないこと、迷惑をかけないこと、均質であることが
今もって良しとされている・・・
 
今日は報告会で希望を感じたけれど
翻って日本の現状を見ると「うーん」となる複雑な日でした。
希望のほうが大きくなるように、していきたいですね。
報告会はとても密度が濃くて、充実していて、
みなさんの発表もとてもすばらしくて、楽しかったです。
取り急ぎの感想でした。
・・・・て、取り急ぎでどんだけ書くんじゃーい
 
あすばるの松田館長のスカート(ワンピースだったかな)が超かわいい♡
 

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facebookでは意外なほどいろんなコメントをいただけて、よかった。