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『おんな城主直虎』 第13話 「城主はつらいよ」

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戦やら謀略やら、弱肉強食なさだめで死ぬとか、死んだ後に人心が離れてお家の危機とかはまあ、ままあるけど、数々の非業の死のあとで、「たび重なる戦で村が荒れる」とか「借金を繰り返していて首が回らなくなっている」とかが判明する身も蓋もなさが、さすがよねw 

件の村「祝田」が、直親夫妻が暮らした地であること、今は亡き新野の娘たちの「化粧料」になっていることに触れるなど、細かいとこまでゆき届いているなー。

「真田丸」でも特に初期、入会地争いなどを描いていて面白かったんだけど、今作では個々の現象というより「世の中の仕組み」を明らかにしてそれを人間の業と普遍の視点で批評する感じの作風で、うんうんやっぱり森下さんよのう、と思う。

別に元からそう人材豊富でなかったっていうのに、今の井伊家の表座敷の「がらーん」具合すごいよね。これに政次(バックに今川)がいるっていう・・・。直虎の孤軍奮闘感、ハンパない。南渓との「自灯明」のやりとり、よかった。自分には何の力もないと嘆いていた次郎が力を持たされてその責任に震える。けれど現実にはたった2人の側近すら御せない未熟さ。さらに、村人たちが今川に訴え出たことで、力には甚大な格差があることも思い知る展開。

新野の娘たちやしのへの「あてがえ」の領地を用意せず、慰撫する言葉もなく、先に方久への下知を出してしまう。これは六左衛門が言う通り「思いやりがない」所業であり、悪気はまったくないにせよ、そういう「配慮」が上に立つ者の仕事(特に、今は権力基盤が甚だゼイジャクなのだから)でもあって、今の次郎にそれができないのは適性がないのではなく、ただただ未熟なのだよねえとわかる描写である。百姓のしわくちゃの手を見て「この手に支えられている」という、もっとも大事なことはきちんと理解しているうえでの、この未熟描写。

(「策」や周囲の人々の心情に寄り添わず、主演級の「熱弁」で盛り上げて事を解決する大河ドラマも少なくないわけですから、去年、今年と本当に有難いのだよ)

そういったところをしっかり描きつつ、一貫して、家康は碁で、氏真は蹴鞠でと状況を象徴させる描き方、取捨選択がぱっきりしてるなあ。

とにかく鮮やかで気持ち悪いムロ劇場が想像以上によくてうれしい! わらしべ長者物語面白かった。おとぎ話のようで、相当やばいこともやってきたんだろうなっていう。あの、きれいなおべべと結った髪の、なんという胡散臭さよね! 正直、「ごちそうさん」のころは、まだ脚本が役者を引き上げているように感じてたけど、今や役者凄味をもってる。わらしべ物語のアニメーションやカンカン犬まで、コミカルな演出もいい。これから楽しみだ!

そして、直虎に敵意を向けられたり、直虎が実力をつけていくのを見る政次の心情を妄想すると、萌えますね♡ 直虎にキッと睨まれて憎まれ口なんか叩かれたら、心が痛いけれども、「よしよし、ちゃんと悪者になりきれてる俺・・・これでいいんだ」なーんつって、背徳的な喜びを感じているんでしょうね♡