葉月の七 / リオ五輪女子100m、女子マラソン
●8月某日: 名古屋から甥っ子兄弟が義実家に帰省してきているので、一緒に遊ぶ予定が、弟くんのほうはひどい高熱を出した直後ということで静養、夫がお兄ちゃんのほうだけ連れて来る。近くのスーパーに着いて買い物中という報を聞き、喜び勇んで迎えに行くサク。
お兄ちゃんはうちに来るのは初めてで、小5ともなるとそうそう幼くもないから、「おじゃまします」「トイレ貸してください」なんつって最初はちょっと所在なさげだったけど、そこは無邪気な6歳男児が超テンション高く絡みつくのが功を奏した感じだった。ヘリコプターや車のラジコンを出したころから大人不要な感じでよく遊ぶ2人。もちろんお兄ちゃんの寛容あってでもある。
昼は近くの店でラーメンを。やはり名古屋っ子にとんこつラーメンを食べさせたいじゃないですか。チャーハン・餃子のセットを替え玉まで含めてきっちり完食するあたり小学5年生だなあ。その後は福岡市博物館「大アマゾン展」へ。アマゾンの動物・鳥・虫・人間の衣食住までいろいろな展示。子どもたちのペースに合わせての見学だけど面白かった。アマゾンのカブトムシの大きさ・色合いの違い(隣に日本のカブトムシも展示されている)を見てサク、感嘆。4Kスクリーンでのミニ番組の上映も良かった。
(アマゾンのヤノマミ族の酋長が頭につける髪飾り。)
喫茶店で休憩しながら甥っ子になぞなぞ算数っぽい問題を出したら、真正面から取り組む彼のかたわら、サクも食いついて食いついて「ふーってしたらいいんじゃない?」「れいぞうこにいれたらいいんじゃない?」と15通りくらい次々にアイデアを出す。もちろん全部使えないんだけどウケる。夜ごはんは、手羽元の甘辛煮、タケノコ煮、ししゃも、きゅうりとオクラの生姜サラダ。
●8月某日: 朝ラン6キロ。8時20分より開始でも、気温は30-31度。調子はまあまあ。無理せず戻って、ついに始まったオリンピックの陸上競技を見る、見る、見るの午前中。女子100m決勝では、ジャマイカのエライン・トンプソンが新女王に! 五輪三連覇を逃してもフレイザー・プライスは直後からずっと柔らかい微笑みで若いトンプソンに寄り添っていて、この人もう8年くらい見てるけど(って世界大会のときだけだが)絶対性格いいと思うのよ!! 銀はアメリカの21才くらい?トリ・ボウイ。
以下、情報サイトから転記。
1位 10.71秒 THOMPSON Elaine(ジャマイカ)
2位 10.83秒 BOWIE Tori(アメリカ)
3位 10.86秒 FRASER-PRYCE Shelly-Ann(ジャマイカ)
4位 10.86秒 WILLIAMS Christania(ジャマイカ)
5位 10.90秒 SCHIPPERS Dafne(オランダ)
6位 10.92秒 AHYE Michelle-Lee(トリニダード・トバゴ)
7位 10.94秒 GARDNER English(アメリカ)
8位 11.80秒 TA LOU Marie-Josee(コートジボワール)
男子10000mではファラーが転倒するアクシデント! …があったことを忘れさせるような、ラストのスプリント力であった。「きたー!きた、きたー!」と思わず家族して大声。夜中は女子マラソン。金はスムゴング(ケニア)、銀はキルワ(バーレーン)、銅はマレ・ディババ(エチオピア)。日本は、福士加代子が14位、田中智美が19位、伊藤舞は47位。
福士さんインタビューすばらしすぎる。ありがとう。こんなふうに喋ってくれてありがとう。泣いてる
インタビュアーもすごくいいじゃない。TBS
福士、「金メダル取れなかった。しんどかった。スタートラインまでもそのあとも、とにかくいろいろしんどかった。でも金メダルめざしたからがんばれた。特別な時間を過ごせた。オリンピックのマラソンは、出るもんだね。楽しいよ。泣きそう。泣いてるけど」って。こっちも泣くわ
国の代表たる責任とか競技の発展とかいろいろあるだろうけども、一番は本人や関係者の人生だよね。オリンピックを目指し、出場して「特別な時間を過ごせた」最高じゃないか。その特別の意味は彼女(や周囲の人)にしかわかんない。私たち無責任な外野が忖度できることじゃない。誰の人生もそう。
銅メダルですいませんでした、じゃなくてさ。しんどいけどオリンピック楽しい、特別な時間を過ごせた、って。あのインタ聞いて、マラソンは勿論いろんな競技のアスリートがすごくポジティブになれるんじゃないかな。一般人の私だってそうなんだもん。自分にとって特別な、価値ある時間を過ごしたい。
URL「星をみあげる人」これ書いたの8年以上前だけど、この初マラソンでの惨敗の後も、福士はずっとコツコツ走ってきたんだよね。今日の順位もバッシングする人いるんだろうけど、彼女が過ごしてきた「特別な時間」の価値を汚すことは絶対できないと思うね
そして優勝したスムゴングを「ママさんランナー」って殊更言ってたけど、マラソンもそうだし他の競技でも、五輪や世界陸上を見てると、子どものいる女性トップアスリートはすごく多いんだよね。日本では赤羽さんとか…あ、谷亮子選手がいたけども。やっぱり段違いに少ないよね。そのことも考えたいね
オリンピックでしか目にしない競技、目にしない選手、たくさんいる。それ見て思いがけず感動してしまうのは、インスタントな感情移入・勝者(敗者)への安易な自己投影なのかなって自己嫌悪もないでもないんだけど、トップアスリートは短時間で彼らの「特別な時間」を見せてくれるからかも。と思った
だから日本人のメダルがどうとか、家族がどうとかじゃなくて、競技の様子をいっぱい見せてほしいんだよね。海外の選手も含めて。いや競技も選手も多すぎるから放送する側も見る側にも著しい限度があるのはそうなんだけどさ。そりゃ日本人選手もみんな応援したいけどさ。
福士加代子選手のインタビュー。自分の心に素直に、本音で語る姿。人間味溢れていて、素敵過ぎました(泣)
とにかく福士さんで胸がいっぱいで、余韻に浸って寝るのがついつい遅くなるという。ところで、安室奈美恵が歌うNHKのオリンピックソングのサビのとこを、サクが「♪うまれて~ もう~4,5ねん~♪」と気持ちよさそう~に繰り返し歌うのだが、なぜそんな替え歌になったのかいろんな角度から尋ねてみても一向に謎なまま。超気になる。