『真田丸』 第42話 「味方」
大野治長に今井朋彦っていうのが、「その手があったか!」感すごい。めっちゃ大野治長顔だよ #真田丸
いきなり淋しさ打ち明けてきた長曾我部盛親はもちろん、ギラギラしてても相部屋で延々と祈りを捧げられても文句は言わない後藤又兵衛や、能力は足りないけれども一生懸命勤めているらしい大野治長など、憎めないキャラばかりだな…。織田有楽斎にもかわいいとこ出て来るかしらん #真田丸
しかし戦に徳川に勝ったとしても、空っぽの御文庫と人材不足でどうやって天下を経営していくつもりなのか、そういうビジョンがひとつも見えない豊臣なんだよね。根が刹那的で、秀吉に綺麗なものだけ見せられて過ごした茶々と、彼女に育てられた秀頼だもんなあ #真田丸
全国から浪人が集まって来るってこういうことなのね~という大坂城の様子。軽輩たちは廊下にあぶれてうようよ。それなりに名のある武将になると部屋を与えないといけないけど、部屋割り一つで人は簡単にくすぶるし、争いの種になったりする。兵糧も莫大な量が必要。もちろん武器だって必要だろう(鎧刀などある程度は自腹で持ってきてるとしても、弾薬とか弓矢とかね)。
んで、軍議は紛糾。みんな柄が悪い悪いw これ、10万人を中途採用した大企業で、総務も人事も資材調達も企画もそして秘書も、実質的に一手に引き受けてやってると考えると、大野治長の「いったん預かって…」にも同情を禁じ得ませんわな。完全にキャパを超えたことやってんだから。まぁ片桐を追い落とすのに加担してたけどな。んで、こういうときも眉ひとつ動かさずバッサバッサとなで斬って物事を決めていくだろう三成はやっぱり凄かったんよな。まぁ、相応の恨みはかうんだけれども。
結局、信繁だって10万人の総大将の器じゃないってことだもんなあ。ハッタリかまして入城して、そのまま幸村キャラでいくのかと思いきや、意外にも信繁は信繁でしたね。上田合戦の手柄を己のものとして主張はしてるけど、穏やかで押しは強くなく、自ら荷物かついで相部屋にお引っ越し。でも、各校から集まって城内で既にしのぎを削ろうとするヤンキーたちの中にあって、信繁の穏やかさ、理知的な感じこそが秀頼の心を掴むだろうなあ。いや、意外に秀頼はヤンキーマインドに馴染むのか?
千姫…。秀頼の危ういところが次々に明らかになっているが、「秀吉に息子のように可愛がってもらった」と言った信繁は、秀頼の疑似父親のような存在になるのかもしれないな。だとしても秀頼もねぇ…。幸村伝説以外、何ひとつ残せない人間なのかな、信繁って。信繁の人生の総仕上げは… #真田丸
千姫と、離れてるんじゃなくて、手も握れるくらい近くに座っているのに彼女の強張った顔に全然気づいてないってのが、残酷な描写だったよなー。でも、近くに座っている(仮面夫婦とかじゃない)ってのが、ひっくり返って希望になる場面もありそう。
しごくまっとうに状況を心配する内記をよそに、「ふふふ・・・いける」ってポジティブ思考は昌幸を彷彿とさせたね。ピンチに陥れば陥るほど生き生きしだす真田の弟の属性を、これから見せてくれるんだろうな。視聴者は歴史を知っているから、どうしたって「ああ…こりゃ負けるばい」って目で見ちゃう。その不安を増幅させたり、かと思うとひっくり返して痛快にさせたりするのかな。最後の最後まで信繁は勝つ気で戦うんだ、みたいなことを三谷さん言ってたよね。
「戦になったからまた会えた」って笑う茶々の相変わらずのお姫様ぶり、現状把握能力の低さにくらくらするけど、当事者感覚の欠如は裏を返せば現実逃避であるのかもしれず、戦への恐怖心は彼女はものすごく強いんだものね。その恐怖心の裏返しは、若い頃の「死ぬのなんて怖くないわ」なんてうそぶく姿にも表れてた。
逆にいえば、「滅ぼしてしまったらいい」「存分におやりなさい」の阿茶や江は、戦の恐ろしさを茶々ほどには知らないのかもしれない。だからいけいけゴーゴーと言えるのかも。江は小谷でも北の庄でも幼かったし…。
家康が及び腰で本音はどこまでも「戦は嫌い」だったり、長曾我部盛親や与八が戦を嫌がるのも、凄惨な現場を知ってるからってのは大きいんだろう。もちろん、知っててなおいけいけゴーゴーな後藤又兵衛みたいな気質の男も(戦国だし)いっぱいいるんだけど、みんながみんなそうじゃないんだよね。信繁は「こっちは士気が高い」というけど、志願して入城した中にさえ戦嫌いの男はいる。盛親もそうだし、作兵衛と一緒に来るだろう与八もそうだ。与八の戦嫌いはなにげにちょいちょい描写されてるので、オチがちゃんとあるのだろうな。
こちらも14年間、領内の政や将軍家への交誼をがんばって家臣や領民一同を守ってきただろうに、何の仕事もしてこなかった弟に人望だけで負けて古い家臣にあっさり去られる信之つらすぎるー! 手の痺れはここで発動するための設定だったのか #真田丸
刀を抜いて対峙する信之には、配下を統制しなければならない主君のつらさ、徳川という主を頭上に戴いている一大名のつらさ、弟のように自由に生きられないしそんな器でもないつらさ、いろんなものが滲んでいてすばらしかった。老けてきた扮装もすごく似合っていて、大泉洋は本当に、次々にすばらしいシーンを見せてくれる。そんなオチが、あの手の痺れとは! 笑っちゃった。三谷さん、役者のポテンシャルを熟知してるよなあ。作兵衛たちがもう、ほんとにスタコラサッサって感じで行ってしまったのもひどかったw
考えてみれば、作兵衛と信繁にそれほどまでに強い絆が描かれてきたわけじゃないんだよね。大坂に行ってからはずっと離れ離れだし。絆があったのは、梅がいた時代。30年以上前か。信繁は作兵衛を「兄上」と呼んだ。すえを育てながら、作兵衛はいつでも梅を感じていただろうけど、ほぼほったらかしとも言える信繁を恨んでもおかしくないくらいな気もするけど…。でも、梅は徳川との戦で死んだから、まぁ徳川の下で戦いたくはないんだろうな。
作兵衛も、「求められた」人っていうことなのかもしれない。大坂から呼ばれた信繁に求められて呼ばれた作兵衛。人は人に求められると強く意気を感じる生き物なんだね。関が原に治部に求められた刑部もそうだった。
「場数を踏んできましたから」ときりちゃんが言ったけど、場数を踏んでいない春ちゃんがこれから体験すること…(涙)。てか春ちゃんも関が原で父を亡くした「場数」を持っている。戦の経験は少ない秀忠や、これが初陣になる秀頼や、大軍を率いたことのない信繁や…。場数があろうとなかろうと否応なく舞台に立たされることがあるのが人生だね。とりわけ、統制のとれてない大坂は、昌幸の言うところの「兵は一人一人」なんだよな。信繁が総大将を引き受けるより軍団を5つに分けたのは、「兵は一人一人」を生かすための先鞭なのか?
大坂城に入った弟、「幸」の字を拾った弟への信之の心情は今回痛いほど表現されたけど、挙兵にあたって、ずっと仕送り&就職活動してくれてた兄に対する信繁の心情はまだまったく描かれてない。#真田丸
阿茶さまと江姫を擁する徳川に対して大坂城は茶々だもん、生命力違いすぎるけど、山吹の花を食べちゃった ”場数踏んでる女” きりちゃんと、不穏な爆発力には定評のある春ちゃんに期待しましょうね… #真田丸
星野源はガッキーとも新妻聖子ともお似合いだなあ。 #真田丸 #逃げ恥
秀忠が「それなりに仕事がんばってきた」14年間が見たいので、三谷さんはこのメンバーを軸に「葵 徳川三代」を次の大河で書いてくれませんか、できれば2019年。戦も少ないし絶対面白いの書けるでしょ! #真田丸