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『真田丸』 第36話 「勝負」

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待ってました第2次上田合戦! 戦大好きマン・昌幸と、天下一の知恵袋・本多佐渡との戦いが楽しい。かーらーのー、急転直下!

秀忠の人間性が少しずつ見えてくるのもワクワクする。言葉少なく、父にしゃんとせいと言われて蛙のように家臣に平伏する暗愚っぽい初登場から、鬼嫁を通じて信幸への親近感をのぞかせたり、父への子供じみた反発心を元気すぎる妻にたしなめられたり、そして今回。ダメっぽいけど見どころあるやん!という。

犬伏での別れの宴、息子たちに大いに賞された昌幸の軍才が光る。神出鬼没で小競り合いに持ち込んで心理的に揺さぶり、刈田を防いで相手の兵糧を奪う。降伏文書で惑わせて時間を稼いで大雨を待ち、堰を切っていた敵を孤立させる。果ては染屋原に敵陣が張られるのを見越して背後の山への道を切り拓いておく。ピタリピタリとハマる策。

ツイートしたように、いたずらに主人公側の勝利と結論付けず「家康の命により戦は切り上げられた」ときちんと描いたのはさすが。初陣で冷静さを失っている状態の秀忠ではまともな戦はできそうにないなと思わせるんだけど、それを冷ややかに見つめる本多佐渡を描くことで、「でもこいつがいるから、簡単には負けないだろうな」とも思わせる。

当事者からしたら、敵が陣を払い去っっていったら「追い払った、勝った」と思うのは当然で、昌幸らの時代、戦とはそうしたものだったんだよね。そして、彼らが戦い、目にしてきた何万もの大軍どうしの戦いは、北条を包囲した戦であり、朝鮮への侵略で、どちらも長期戦になった。関が原の結果がどれだけ驚きをもって受け止められたか、脚本の妙によって視聴者も体感することになった。

治部と刑部、そして家康の軍装が、数多の映像作品や絵巻物で見る通りの格好で、「ああ、いよいよ始まる!」って高鳴ったあとに、佐助レポートだもんねw 戦の経緯は、(どこまで映像化されるかはわからないけど少なくとも佐助レポかナレで)来週説明があるんだろうけど、まずいきなり結果を持ってきたのがさすがの構成だよなあ。

これもツイートしたように、視聴者としては昌幸が生き生きして、彼の策が面白いように当たるのを見るとイェーイ!と思う。んで、次週予告で見せられた家康の悪役っぷりが憎ったらしくてしょうがない。

だけど、天下泰平を実現させ新しい社会システムを作って平和の礎を築いたのは家康で、それができたのは、昌幸みたいな戦大好きマン・戦がないと生きられないマンをしっかり処断したからともいえる。本当は下手で嫌いな芝居を涙をのんで続けた信幸のような人は、新しい世が訪れたとき、この平和を守るために力を尽くしたんだろうなとか。信幸だって本当は親子で徳川を迎えうちたかった。「戦場で暴れまくりたい」願望を持ってる戦国武将だったんだよね。

三成はどうやって死んでいくんだろう。いや、負け方も死に方も知ってるよ。このドラマで彼の死はどう取り扱われるんだろう。当然、昌幸たちに感情移入しながら見てるけど、一人また一人と去っていく登場人物たちを惜しみ、彼らの人生を称賛するだけではなく、新しい時代の意義もまた思わせてくれるドラマだと思うんだ。それだけに家康の予告での思いきった悪役っぷり(もうほんと、怖かったのだ!!)から、彼がそこからどのように描かれていくのか、気になる。

とりあえず、秀忠軍は「負けた」とは思ってないだろうけど、昌幸にいいようにされっぱなしで上田を去らなければならなかったのは本多佐渡には耐えがたい屈辱だったはずで、家康+佐渡の安房守憎しにお兄ちゃん+平八郎連合軍がどうやって立ち向かうのかドキドキします・・・

そんな中での昌幸「よっしゃー!!(ガチガッツポーズ」とか秀忠「これは・・・怒ってもいいのか?」とか、信幸「・・・・わたしです」平岩「(・・・コイツかフンヌー!?)」とか笑わせてもらいました。平岩役の役者さん、どこかで見たことあると思うが思い出せない。

前にも複数回書いた気がしますが近藤正臣はあさ来たのお父様よりこちらの軽みのある酷薄さが断然いいですね。稲。夫の筋の通し方に即座に対応、安房守にも読めなかった。兄弟での戦芝居はかつての上杉とのそれを思い出させ、城に入れず馬首を返して去っていく昌幸の後ろ姿はかつての勝頼のそれを思い出させた。

 

 

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