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『重版出来!』 第1話

ドラマ

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予想以上に面白い! 初回20分延長があっという間!
いよいよ、黒木華が連続ドラマ初主演。その脇を固める俳優陣の豪華なことといったら・・・!
さっそく、彼女の代表作になりそうですね。そして、こういう爽快なお仕事ドラマを見るのって、個人的に久しぶりな気が。

人生を賭けるほど懸命に取り組んできた夢を物理的な事情で失って、別の世界で働く人物が登場するのは、同じく野木亜紀子さんが脚本を手がけた『空飛ぶ広報室』と同じですね。どちらも原作作品があるとはいえ、こういった作品を野木さんが好んでいるのか、制作の関係でたまたまなのかわからないけど。

今作は、主人公自身がセカンドステージを選んで望んで飛び込む点、「空飛ぶ~」よりも、さらに主体的なドラマになっている。最終面接で覆面の社長を勘違いして一本背負い、その勢いや良しと採用されて編集部へ・・・なんて、まるでマンガそのものな展開から始まり、体育会系やる気満々ヒロイン。一歩間違えれば非難ごうごう浴びそうだけど、胸のすく、熱いけどホロッとくるような、抜群のバランス感覚で初回はまとまった。

黒沢心の熱さや常人離れした体力、コミュ力など種々の能力は「1つの道を極めたつわもの」ゆえに持てる力で、愚直な努力の肯定というだけじゃなく、人間の強みが異なる分野にまたがってクロスオーバーすることも描いていて、希望に満ちている。しかもその「かつて極めた道」柔道は、黒沢の新人離れした「勝負師」ぶりにつながり、嘉納治五郎の名言「精力善用、自他共栄」はマンガの・・・というか仕事全般の世界にもつながるのだろう。

心の先輩である五百旗頭は、若くして副編集長をつとめる有能な編集者でありながら、自分もまだまだ道半ばであると初回から言う。そして初回で彼が見せる仕事上の有能さは、問題の把握・分析力の確かさと、それを誠意をもって伝える力だった。オダギリジョーのヘアメイクやファッションも、演技も、抑えているのに洗練されていて光ってる!(萌える!) 個性的な面々の編集部員に、さらに来週は営業部まで登場するらしい。楽しみ。

日本人形のような細面に細めの瞳なので、「線が細いけれど芯は強い」みたいなパブリックイメージ(単に私のイメージ?)の役が多い気のする黒木華だけど、今回は「線も太い、芯も強い」役で、こうしてみると・・・というか作ったのかな?体もしっかりしてて、二の腕なんかもとても健康的。

黒沢心の癖は「匂いを嗅ぐこと」。ドラマを映すテレビからも、原作の媒体であるマンガからも、その匂いは受け手には届かない。柔道部の部室のにおい。男所帯の編集部のにおい。マンガを描く現場のインクのにおい。名刺のにおい。「香り」ではなく「臭い」。ツンとくるんだろうなー、というクセのある臭いの数々を彼女は深く吸い込み、目を輝かせる。それは彼女の、仕事への、そしてこの現実世界へのコミットメントのスタンスなのかなと思う。