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『問題のあるレストラン』 第7話

ドラマ

誠実で公正な畜産業者の顔をした蛍雪次朗の、笑顔で「女子をえこひいき」発言・・・。震えましたね。このドラマのセクハラ・パワハラの数々の中でもかなり上位にくるインパクトやったー。あるある、こういうの、あるある。

「苦しいときが成長するときだよ」というたま子の励ましがめちゃめちゃ空振るのがなんかよかった。たま子の言葉はすごく正しいんだけど正しい言葉では慰められないことって人生にはたくさんある。「私のあきらめる気持ちがんばれ、絶望がんばれ」ってのは坂元センセイ節ですね〜私があんまり得意じゃないやつだけど言いたいことはよくわかる。

千佳と門司のやりとり、「辞めるんで」を鼻で笑う東出サイコー! 門司の「真面目に作ってるだけだけど」で翻意して戻る千佳。千佳の作ったポトフをきれいに平らげてお金を置いて帰る門司。カタルシスなシーン。「料理に申し訳ない」と言った千佳と、「真面目に作ってる」門司。料理に誠実な2人がお互いの料理を認め合ったことになる。

自分を思ってくれる友だちでも、家族でもダメで、思わぬ人の思わぬ一言が救いや励ましになることってあるよね。

千佳と母とのシーン。松岡茉優が本当にすばらしい演技で、号泣。よかった。千佳が、「自分のための決断」をできてよかった。自分の今を肯定できてよかった。堅い蕾がほころぶような笑顔が本当にうれしかった。胸にしみいる、すばらしい笑顔。すばらしい女優さん。

千佳が、子どもの頃に母親にしてもらいたかったことを並べて、「でも、なかったの。」と言うところがすごくぐっときた。この母娘で大人なのは、ずっと前から千佳のほうだった。くっきりとしたその絵面で、「欲しいときに得られなかったものは、もう埋め合わせできない」とはっきりと言葉にして母親に伝える。千佳はひとりで大人になったんだ。そのことを、千佳も、母親も、心に刻んでおかなきゃいけない。ひとりで大人になって、自分で身につけた料理の腕で、今、とりあえず信頼できる場所で、いい仕事をしようとしている。

自分の場所を見つけた千佳が、「一緒に暮らしたい」という母親の贖罪に今さら付き合う必要はない。でも、母親も「今の千佳」をわかってるんだよね、だから千佳だけにじゃなく、千佳と店のみんなのためのお弁当を作ってきた。母親が「今」にふさわしい愛情表現をして、千佳はそれを受け取った。笑顔で別れたあと泣きじゃくる千佳。悲しい子ども時代の自分と決別した涙だなあ。

それを黙って抱きしめるたま子がよかった。たま子の、自分も生身の人間でありながら、強くあろうとする姿、友や仲間に優しくあろうとする姿に、憧れるし、励まされる。岡室美奈子さんが「最近は落ち込んだら『問題のあるレストラン』を見ることにしている」とツイートしてたの、なんかわかるようになってきたなあ。

ごめんごめんと何度も謝る星野。自己肯定度の著しく低そうな役を演じる菅田君がめっちゃうまい。ハイジさんのラテアートをたま子以外のスタッフが全無視したのは未回収。気になるシーンだった。妻子の前でけちょんけちょんにされる吹越満になんともいえない気持ちになる。ザマァ、って切り捨てるには、やっぱり哀れで。

世の中冷たくて世知辛いけど、弱い私たちだけど、身を寄せ合って、心を通じ合わせて、自分たちの楽園を作って小さな幸せを見つけようね! ・・・っていうだけじゃなくて、訴訟って言葉が出てくること、闘いを挑もうとするのがこのドラマの意気だと思う。ってことで早くも藤村五月が来たーーー!と思ったら、その後ろから風間俊介がキターーーー!!

ちょっとちょっと、極悪非道、傍若無人の雨木社長がラスボスかと思いきや、風ポン出てきちゃったよ!! 出てきただけでこんなに怖いって何なの風ポン!!! ほかとの兼ね合いで考えると、愛(いとし)くんのような物分かりの良いパートナーかと思いきや、その実、ひどいモラハラ男・本人にその自覚なし・・・って感じのキャラしか思いつかないんだけど、どうなりますか。ともかく、怖い怖い怖すぎるー!!!