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『デート』 第3話

ドラマ

婚活パーティの前半。カリカチュアライズされて描かれたものだし、もちろん笑いながら見たけど、けっこうえげつなかったなあ。自分のものさしで相手を品定めして、「理解力が低い」「非現実的な生活設計」「情緒不安定」ってバッサリ断定。残酷。だけど婚活パーティでなされていることって、すべからく、それだよね。

依子や巧が主張するまでもなく、結婚は古来、「契約」って面も大きいんだよね。結局、「条件面が折り合ったから」結婚に至った恋愛結婚だって大いにあるわけだ。エリーとマッサンぐらい壮大なスケールでないと「恋愛結婚」だなんて言えないのかもしれないね。

自分が品定めするだけじゃなく、同時にされる側でもあるのが婚活パーティの平等な残酷さというのか・・・結局、人のことボロカス書いてた依子自身も誰にも相手にされず。和久井映見の幽霊ママン(ユニットリーダー)の意地悪さがハンパない。でもあれは幽霊なんだから、依子の空耳というか幻覚というか深層心理でのトラウマというか・・・。「あなたは私に何ひとつかなわない。数学者としても、女としても」って、ひでーや母ちゃん! でもマッチゲさん・・・特に「こんなにいい男を釣れたわ!」って自慢できるタイプの夫ではなさそーだがw

1話、2話ではクライマックスに怒涛の爆笑シーンをもってきたけど、3話はラブロマ。依子と巧の「祭りのあと(違)」な帰り道。眼帯のシフトと、自己紹介カードの交換っていう、なんだそれ(笑)な小道具でラブロマ。確かにちょっとキュンときた。へぇー古沢さんて、こういうのも書けるんだー。

しっかし、わたくし「杏に眼帯か、なるほど独眼竜ネタ・・・」としか思いつかないんですがネットでは「綾波レイ」って語がチラチラしてた。眼帯が出てくる前から何度か見た気がする。エヴァって今や、こういうふうに引用されてその意味が共有される「前提知識」なのかもね。もはや教養。

私が、すっごくいいな!!と思ったのは、巧が依子を助けた理由として「小説やアニメではこうするからだよ。・・・たいていはこういう結果にはならないけど」と言ったところ。前回の感想で、「さんざん映画や小説にまみれてきた人間である巧には、『物語の力、効用』みたいなものを見せることもできるはず、やってほしい」って書いたんだけど、さっそく出てきたー!と思ったね(そういう意図ってわけじゃないのかな?)。

物語のヒーローみたいに かっこよく / 勇ましく / 優しく 行動したい、そういう人間でありたい」、ってのはまさに物語の「良き効用」。そして、「だけど現実はそんなにかっこよくいかない」ってのを知るのは、自分が生きる現実世界にコミットしていく第一歩。その2つは矛盾するんじゃなく、自分なりに収斂させていくもの。巧くん、大きな一歩だよ!! 

こうやって書いてみると、子どもが大人になっていく過程に似てるな。母親に庇護され、ずっと引きこもってた巧は、良くも悪くもある意味「子ども」なんだよね。そんで、息子があのフラッシュモブプロポーズで盛大に振られたのをおっかしそうに笑い、婚活パーティも「どーせ無理なんだからいってきなー」って言っちゃうお母さんはやっぱりなんだかんだ言いつつ出てゆけない息子に安心してるような・・・。

それにしても、ハセヒロは舞台役者の面目躍如を見せ続けてる! 「ひとり芝居」にまったく迷いがなく、芸が細かい。ひとりぽっちの依子にシャンパンを差し出す仕草と表情。漫画家志望女子に誘われて「すまないね」「ごめんなさいね」の顔の憎たらしさ!(←今回、いちばん爆笑したところ) 原稿をポイポイ投げ捨てながら文句言い募るところは、古御門の演技を彷彿とさせた。留守電に向かっての長々とした相談&ひとり納得、うまい。「事件性とかないよね」ってセリフ(脚本)も面白かったし、ホテルから出て、いったん見切れて小走りに戻っていくところの演出もベタだけどおっかしかった。

で、帰り道、僕に聞きたいことって何? いいです、どうせ答えてくれないから、のあとの「聞きなよ」の一言、その言い方がめっちゃかわいくてツボった!! 少年!! 

自己紹介カードを交換する2人のカット、差し出す手といい顔の角度といい、杏の姿が完ぺきだった! セリフなしで「ちょうだい」って言ってる、しかもちょっと高飛車に。すばらしい。これは演出の妙なのか、それとも、杏のモデル経験からするポージングのうまさなのかね。両方かな。