2015北京世界陸上、男女400m!

女子400m。

2007年ごろから、200mの女王として君臨してきたアリソン・フェリックスが、2年前の決勝の舞台でレース中に故障してしまったのは記憶に新しいところです(泣)。今大会でもそのときのVTRを何度も流してたけど、まだ見るのがつらい(泣)。

そんな彼女は今回、200mに出場資格があったのにもかかわらず、400に出てきました。かつて2011ワールドで一度出場し、銀メダルを獲ったことがある400に。その、種目のチョイスの理由がめちゃめちゃ知りたいとこなんだけど、わかりません!

でも、すごいきっちり走ってきます。本当に綺麗な人。ビジュアルだけでひときわ目を惹くんだよね、頭が小さくて、腰が高くて手足が長くて、細く綺麗な筋肉がついている。ちなみに彼女は黒人女子アスリートの流行りには乗っていなくて、髪型もメイクも普段通りでした。

予選も準決勝も、ゆっくりとした美しい走り。準決勝では「自分でペースを上げ下げしたので疲れているけど、それだけのことで、問題はないでしょう」と解説。でもなんせ久しぶりだし専門種目じゃないし200を避けて一種目に絞った理由も気になるしで、ファンとしてはヤキモキせざるを得ない・・・ファンとは大きなお世話なことしか考えないもんで・・・

迎えた決勝、ジャマイカが4人もいる~~~! いるだけでみんな怖い~~! それにイギリスのオールグー、アリソンよりもずっとベテランだけど、彼女の地力の強さと試合巧者ぶりを何度も見てきている。怖い~! 号砲一発、アリソンは駆け出しました。駆ける駆ける、飛ばす飛ばす、前半から全力、そのまま振りちぎってゴール!! 

な、なんとスカッとする走り!!! 「前半からこれだけ飛ばしたら誰もついてこられませんね、彼女が飛ばしたことで他の選手はペースを乱されて自分のレースができなかった。これしかない、という勝ち方」と解説。「彼女もやっと400の走り方がわかってきましたね」と甚だ上から目線の解説でしたが(笑)、いいでしょういいでしょう、こんなに爽やかな金メダルそうそうないです! アリソンすてき!! で、来年はどれに出るんですか?(なんか自分が織田さん化してる…)。

男子400mといえばグレナダのキラニ・ジェームス。人口10万人の小国の英雄。綺羅星のごとく登場して、10代で2011テグワールドを制し、そのまま2012ロンドン五輪でも勝って、マイケル・ジョンソンが「自分の記録を抜くのは彼しかいない」と断言したニュースター。ところが2013ワールド決勝、「届かない」と思った瞬間に心が折れたのか最下位に・・・。

それでも彼は戻ってきました。今回も決勝の日は国じゅうがお休みになっているとか。しかしやはり勝負の世界、新しいスターが出てきているのでした。南アフリカのバンニーキルクとボツワナのマクワラは、今や2人で交互に(まさに連日とか!)アフリカ記録を更新しているとか。息詰まるトラック1周の末、世界ランク1位のバンニーキルクが金メダル。2着にはアメリカのベテラン、ラショーン・メリットディフェンディングチャンピオンらしい追い込みを見せ、キラニは最後まで激走したうえでの3位でした。

2013モスクワで3位だったドミニカのサントス、やはり若い選手ですが彼が4位に入り、マクワラは5位。来年に向けて超群雄割拠の様相! 予選で「アジアが誇る英雄」と紹介されたサウジアラビアのマスラヒは8位だったけど、君の顔はしっかり覚えている。来年も楽しみにしてる!!