『冷たい密室と博士たち』 森博嗣

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

(↑あ、私が持ってるやつと装丁が違う。新装版になってる。)


(↑こっちはドラマ化記念版ね。すげー違和感あるけどw)

ドラマのあまりといえばあまりの出来に(まだ3話までしか見てませんが)、思わず原作を本棚から引っ張り出してきたわよ(笑)。何度か読んだと思うけど、相当久しぶりだ。少なくとも出産してからは一度も読んでないな。いつのまにか犀川先生より年上になってたよ…。

んで、すっごく面白いのな!! これ、原作ファンは泣いて悲憤を訴えていいパターンだと再認識。もともとミステリークラスタではない私が、20代前半のころあれほどハマってたのは、やっぱり世界なんだよね、森博嗣の世界観。S&Mシリーズについていえば、怜悧で理論的で透徹とした思考、それが極まってロマンにまで化したものが、大学という「半分・聖、半分・俗」って世界と交じり合う感じ。

それはねー、時計の秒針を合わせるくらいの描写なんかじゃ全然まったく追いつけないのだよ! あれ、2時間サスペンスを2回に分けてやってるだけやん!

…でも、自分が生きてるうちに(しかもあやのんで)ドラマ化が見られたのは、うれしくない…こともない…という、この複雑すぎるファン心な(笑)。

ちなみに、公式サイトのインタビューで

この作品は単純なミステリーではないので、芝居以外の部分で求められることがありそうだと思いまして。演じるときの雰囲気や、思考が顔に出る感じだったり、そういうことが自分に表現できるだろうか?

単にストーリーを前に進めるのでなく、キャラクターを前に進めることでストーリーを前に進めるというふうにしないと、見ている人にはチンプンカンプンになってしまうものだと思う

と答えてるあやのんは、わかってるなーと思う。ま、スタッフの誰かから教えられた「キモ」なのかもしれんけど、そうだとしてもちゃんとわかってくれてるんだな、と。

小説、国枝の結婚にむちゃくちゃ動揺する犀川先生に萌えたー(はぁと)。そういうかわいいとこもあるんだね、犀川くん。なんか全然覚えてなかったディテールだ。彼より年上になった今だからこそ目に留まったのかしらね、ふっ・・・。