『ごめんね青春!』 第5話

蜂矢センセイと付き合ったらめちゃくちゃめんどくさいだろーなってことがよーくわかりましたw めんどくさ。マジあいつめんどくさっ。

でも、やっぱ、「めんどくさいぐらいなんだよガマンしろよ!(by 天野アキ)」ってことなんですよねきっとクドカン的には。今回「腑に落ちないぐらい我慢しなさい青春なんだから!」ってセリフ出てきましたが。

仲間たちにも、彼女にも言えない。皆は当然怒る。でも、絶対に言えない、大事なもののために。すれ違う心、ほどける絆。言えない者の苦しみ。言ってもらえない者たちの苦しみ。・・・みたいなコミュニケーション問題って、青春モノでも鉄板だけど、それをゆるキャラ「みしまるくん」でやるのがすごすぎる! ゆるキャラを一度もゆるいと思ったことなんかない伝説のゆるキャラアクター・中川家兄(笑)。

みしまるくんに入ってる“ひとりクローズ”とか、ドンマイ先生になりすまされてる成田とか、髪型とメイクを変えて変身したドンマイ先生とか・・・この作品に限らず*1ものすごくキャラ立ちしたキャラを書くクドカンは、「キャラ」の問題を取り扱うことが多いように思う。「11人もいる!」もそうだったし「あまちゃん」にもそういうとこあった。

で、クドカンが今作で書きたいのは、演じるがわも見る側も、とにかく「キャラ」に囚われざるを得ない昨今の人々の「コミュニケーション」についてなのかなって気がする、やっぱり。

両校の校長が、一方は懺悔室にいて、一方は密かにラジオのDJをしていて、ともに生徒たちと話してる。ふつうはふむふむと静かに聞くべき懺悔室のシスターはたびたび小窓をあけて口を挟み、リスナーと会話すべきコーナーでDJは自分が一方的に喋りたがる。校長からして、あるべき姿のコミュニケーションじゃない(笑)。でも、意外に、話してるほうはそれでけっこう救われたり、アクションを起こしたりするんだよね。

クドカンが毎回のように扱うテーマにはもうひとつ、「過去からの解放/救済」ってのがあって、今回の主人公、礼拝堂焼失事件の負い目をもっている平助も、その類型のひとつ。でも、ここはどうも怪しくて、あの事件にはきっと平助の知らない何かがある。たぶんその「何か」ってのは、祐子のキャラの思い込みとか、キャラの思い込みゆえにコミュニケーション不全を起こしてたことに関係あるんだろうな。

恋愛にせよ友情にせよ、そういうコミュニケーション不全による過去へのしこりって多かれ少なかれけっこうみんなあって、クドカンはいつでも、そこから鮮やかに、あたたかく、キャラを解放し救済する。過去に「あたし人を好きになったことなんてあるのかな」という蜂矢は、ここでは異端の存在であり、今初めて・・・だからこそのめんどくささってことなんだろうな。

坂井真紀の芸達者ぶりは想像に難くなかったけど、えなりかずきのポテンシャルに慄いてるwww これ、罪を犯したら? いや、罪の意識をもったら、お母さん観音が見えるようになるってこと? ならば今回の一休さんは前フリにすぎなくて、ゆくゆくは風間杜夫が自分の罪に気づいたときにお母さん観音が見えてハッピーエンド・・・にならん気がせんでもない。礼拝堂焼失事件の回顧VTRの「お父さんどこ行ったか知らない?」が異常に気になってるw

*1:といって、私はクドカンの良き視聴者ではないのですが、木更津…も うぬぼれ…も見てない