『マッサン』 第3週 「住めば都」

現代でも新婚夫婦がぶちあたる問題を壮大なスケールでやった、っていう第3週なんだけど、土曜日の喧嘩から(このドラマお得意の吉本新喜劇的コメディシーンを挟んで)教会での仲直り、そして翌朝、芯の残ったごはんでの朝食、っていうのが素晴らしいクライマックス〜幕引きだった。

エリーの場合、そんじょそこらじゃ実家に帰れないんだが、「仕事と私とどっちが大事?!」「そんなに気にくわんなら実家に帰って他の男と結婚すりゃよかろうが」という究極のNGワードまで出し合った喧嘩をした夫婦が仲直りできるかどうかって、結局、「この人じゃなきゃダメだ」と互いが思えるかどうかなんだよね。理由なんて説明できるもんじゃないの。共依存スレスレなのかもしれないの。夫婦なんて。教会のシーンには、なんかそういう切なさが漂っていて、だから美しく見えたような気がする。

…って普遍性はいいんだけど、「この2人ならでは」がもうちょっと欲しい気もする。や、エリーもマッサンもちゃんと人物造形あるし、英語と日本語混じった会話や喧嘩だったり、十分個性的なはずなんだけど・・・。思うに、スコットランドでの回想が、何か足りない気がするんだよね。出会いもやったし、なれそめ(エリーの弟に柔道を教えるついでに一家と仲良くなるマッサン)も、イチャコラも、プロポーズもやったんだけど、「この人じゃなきゃ」と互いが思うに至るまでのエピソードが、まだ足りないんだよな。これは、現段階ではわざと見せていないのか? それとも、その手のエピソードは作品中ではやらないのか?